KANA-BOON、キュウソネコカミ、オーラル……関西出身の若手ロックバンドが台頭する背景とは?

 関西出身の若手ロックバンドの活躍が目立っている。

 KANA-BOONは先週全国ツアーの初日を迎え、5月21日にシングル『フルドライブ』をリリース、5月23日の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に出演することも決定している。コンテンポラリーな生活も5月21日に『ポップソングと23歳』をリリース、7月27日には神聖かまってちゃんとの2マンライブを行うほどの活躍を見せている。6月18日に『チェンジザワールド』でVictorからメジャーデビューするキュウソネコカミや、7月16日に『起死回生STORY』でA-sketchからメジャーデビューをするTHE ORAL CIGARETTESなど、関西ローカルシーンから飛躍するバンドも少なくない。

 なぜ今、関西発のロックバンドが台頭しつつあるのか。音楽ライターの柴那典氏は、その動きには“音楽面”と“文化面”が大きく影響しているのではないかと語っている。

「関西出身バンドが注目を集めている背景には、そこで独自の音楽性が育まれてきたことが挙げられるかと思います。最近のロックシーンでは、BPMが170~200を超える高速テンポのロックバンドが台頭しているのですが、そのほとんどが関西発で、そういったシーンを牽引してきたバンドのひとつがKANA-BOONです。関西の若手ロックシーンでは、KANA-BOONと切磋琢磨していたバンドも多く、コンテンポラリーな生活、オトワラシ、ジラフポットという4バンドが形成している“ゆとり”というコミュニティや、キュウソネコカミや空きっ腹に酒などがライブハウスで共鳴し合い、シーンを形成してきました。現在の同時ブレイクは、そこで培われた音楽性が全国的に受け入れ始めたということなのかと思います」

 さらに同氏は文化的側面として、“サーキット型“と呼ばれる、街全体を使った周遊型のロックフェスが都市に根付いたことも大きいと指摘する。

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