布袋寅泰、ももクロ提供曲のギターを解説「デザイン的な作曲で、5曲を1曲にまとめた」

 音楽プロデューサーの亀田誠治がJ-POPのヒット曲を分析するテレビ番組『亀田音楽専門学校 SEASON 2』(NHK Eテレ)。10月9日放送分では、ゲストの布袋寅泰とともに「J-POP ギター学〜名脇役編〜」をテーマに講義を行った。

 冒頭、亀田はJ-POPの基本構造として「イントロ→Aメロ→Bメロ→サビ→間奏→大サビがあって、イントロと間奏ではギターが主役になれる」と前回講義の内容をおさらいして説明。(参照:)さらに「エレキギターはあらゆる音色、あらゆる音色を使って名脇役になれる」と語り、番組がスタートした。

『バッキング』の重要性

 まずは亀田がTOKIO「宙船」、MONGOL800「小さな恋のうた」、斉藤和義「やさしくなりたい」、JITTALIN'JINN「プレゼント」、L'Arc-en-Ciel「Driver's High」、X「紅」を例に挙げ、「歌の伴奏にメロディや歌に対するバッキングギターが入っている」と説明。さらにCOMPLEXの「BE MY BABY」を例に挙げ、「吉川さんの歌っているパートでは、シンプルなバッキングでサポートし、サビでドーンと出てくる」と解説した。布袋は作曲当時を振り返り「シャワーを浴びているときに頭の中で『BE MY』と『BABY』がループしたんですよ。これにドラムが聞こえてきて、ギターのストロークが入ってきた。吉川くんはフィジカルなビートを体で表現するタイプのボーカリストですから、彼に気持ち良く踊っていただくことを考えた」と語ると、亀田は「その心根が名脇役」だと称えた。

 続いて、亀田は今井美樹「PRIDE」を例に挙げ、「分散和音=アルペジオ奏法をすることで、楽器同士が響きあい、広がりが生まれる。J-POPでは楽曲だけでなくアーティストのキャラも重要視される。この曲は楽曲自体の旨みを活かしながら、アーティストのキャラクターを際立たせている」と、布袋のギターの役割を評価した。その後、亀田はBOØWY「BAD FEELING」を例に、「曲のスピード感やノリ、グルーヴを決定づけるのはギターしかできない。半分はリズム楽器なのではないか…というアプローチをこの曲ではしている」と語ると、布袋には複数パターンの8ビートを披露。亀田をそれを受けて「ギター1本で様々な表情を付けることができる。これをオーケストラなら色んなパートに振り分けなければいけない。でも、ギターはこれ1本あればどんどん変えていける」と、ギターが持つ音色の多さを語った。

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