“小室転調”誕生のきっかけは渡辺美里「My Revolution」? 亀田誠治とGLAYがインパクトの重要性を語る

 音楽プロデューサーの亀田誠治がJ-POPのヒット曲を分析するテレビ番組『亀田音楽専門学校 SEASON 3』(NHK Eテレ)。1月15日放送分では、GLAYをゲスト講師に迎え、「J-POP大躍進~インパクト合戦の時代」をテーマに講義を行った。

 冒頭、亀田は数々のヒット曲には「インパクト」があったと話し、1994年~99年のCD売り上げのトップ10作品を各年ごとに紹介。1998年はCDの総売り上げが史上最多の4億5717万枚だったこと、そのなかで1位を獲得したのはGLAYの『誘惑』であったことを説明した。ここでスタジオでは印象に残っているヒット曲として、HISASHIが広瀬香美の「ロマンスの神様」、JIROは「そばかす」を挙げ、亀田はこの年代の特徴として「パッと聞き」のインパクトを重視していたのではないかと考察。これについて、TERUは「誘惑」を例に挙げながら「サビで始まる展開など、楽曲のインパクトは求められていた」とコメントした。

ハイトーンボイスでインパクト

 続いて亀田はglobe「DEPARTURES」、X JAPAN「Forever Love」、GLAY「HOWEVER」、広瀬香美「ロマンスの神様」、大黒摩季「あなただけ見つめてる」といったヒット曲を挙げ「ハイトーンボイスが時代を席巻していた」と解説。亀田はハイトーンボイスについて「男性はラより上、女性はドより上の、地声で歌うのがきつくなる音域」と定義し、その上の音域で力強く歌唱することで、ハイトーンボイスのインパクトをより強く打ち出していったのが、この年代のヒット曲に共通する特徴だと話した。次にTERUが「HOWEVER」をファルセット(裏声)、ミックスボイス(裏声+地声)、ハイトーンボイス(地声)の3パターンで披露。亀田は「ハイトーンボイスには力強さ、一生懸命さ、ひたむき感があり、地声で歌うことによって音量が上がり飛距離が伸びる」と説明した。

 また、TAKUROはGLAYの曲作りについて「キー合わせをしたことがない。10代のうちはやっていくなかで(声が)出てきたので、あの頃に自分の限界のキーを決めないでやったのが後々よかったのかな」と述べ、TERUも納得した素振りをみせた。また、亀田はエネルギッシュでパワフルだったこの年代に、ハイトーンボイスがマッチしていたのもヒットの要因だったのではないかと分析。その後、GLAYは「HOWEVER」を亀田とともに演奏した。

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