ジャニーズWESTのがむしゃらな姿勢と結束力ーー彼らを応援したくなる理由

 2016年、勢いがあったジャニーズグループと言えばジャニーズWESTだろう。最近では、メンバーの重岡大毅の演技が映画『溺れるナイフ』で高く評価されたり、藤井流星が初のメインキャストとして連続ドラマ『レンタル救世主』(日本テレビ系)に出演。さらに、来年1月期のドラマ『大貧乏』(フジテレビ系)には、神山智洋がメインキャストの一人として出演することが決定している。グループ全体での活動も活発で、12月23日から25日まで初のドームライブを開催。年明けからも『ジャニーズWEST LIVE TOUR 2017 なうぇすと』がスタートするなど、その勢いはジャニーズグループの中でも随一である。彼らがこれだけ勢いに乗っているのはなぜなのだろうか。その理由を考えてみたい。

 まず挙げられるのは、応援したくなる“がむしゃらさ”を持っているところだろう。関西から東京に出てきて活動をしている彼らは、どこか「東京のグループには負けない」というハングリーさがある。例えば、コンサートのMCでたびたび「天下取りたい」と口にしたり、2ndアルバム『ラッキィィィィィィィ7』に収録されている「ラッキィスペシャル」内で「みんなそろって 天下取ったるで~」と歌っていたり、「売れたい」という気持ちを隠すことなく表現している。そのハングリーさを表すかのように、様々な仕事にも挑戦。映画やドラマはもちろん、『リトルトーキョーライフ』(テレビ東京系)で過酷な企画に度々挑戦したり、2015年11月10日に放送された『育ジャニ』(MBS)ではフルマラソンに挑戦したり、きつい仕事にも本気で取り組み、最後までやり遂げているのだ。その姿は、ファンでなくとも思わず応援したくなってしまう。

 2つ目は、盛り上がれる楽曲が多いことが挙げられる。デビュー曲「ええじゃないか」をはじめ、ジャニーズWESTの曲はアップテンポで盛り上がる曲が多い。コンサートではファンも一緒にフリを踊ることが多く、一体感を強く感じることができるのだ。また、メンバー同士が歌いながらワチャワチャしている印象も強く、見ていて微笑ましい。この一体感と微笑ましさが魅力となり、コンサートに何度も足を運びたくなる。そういったファンの反応が、頻繁なコンサート開催に結びついているのかもしれない。

 そして3つ目は、結束力の強さであろう。『Johnny's countdown 2013-2014』でデビューが発表された彼らだが、その際は「ジャニーズWEST4」というグループ名でメンバーは重岡大毅・桐山照史・中間淳太・小瀧望の4人のみであった。デビュー決定という華々しい場面にもかかわらず、困ったような切ないような表情を浮かべていた重岡の顔は忘れられない。その後、神山智洋・藤井流星・濱田崇裕の3人がグループに入れるように、社長のジャニー喜多川氏に直談判したという話が『Myojo』の10000字インタビュー(2014年10月号~2015年4月号)でメンバーの口から直接語られたことは、ファンの間で大きな反響を呼んでいた。紆余曲折があってデビューしたということもあり、メンバー同士の結束力は凄まじい。そのため、息もぴったりである。例えば、『VS嵐』(フジテレビ系)に出演した際は、息の合ったプレイやトークを次々に披露。勝利こそ逃したものの、ギリギリまで嵐チームを追い込んだ。メンバー同士の結束力が普段から見えるグループは、ジャニーズグループの中でも珍しいのではないだろうか。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる