バンドじゃないもん!がまた一つ叶えた夢 “バンもん!ワールド”全開の新木場コースト公演レポート

バンもん!がまた一つ叶えた夢

 バンドじゃないもん!(以下バンもん!)が5月14日、新木場STUDIO COASTにてワンマンライブ『バンドじゃないもん!ワンマンライブ2017 東京ダダダッシュ! ~ちゃんと汗かかなきゃ××××~』を開催した。4月29日大阪BIG CAT公演に続きソールドアウトで迎えた本公演は、一貫したユニークなコンセプトで会場に集まった約2000人のもんスター(バンもん!ファン)を楽しませ、ラストには大きな感動に包まれた、実に“バンもん!ワールド”全開のライブとなった。

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 開演前に流れたQ-TARO(「青春カラダダダッシュ!」「YAKIMOCHI」「しゅっとこどっこい」の振付担当)とバンもん!メンバーによる振り映像と鈴姫みさこの“ラジオ体操”のアナウンスが終わると、大音量のSEと共にメンバーが一人ずつ登場。最新アルバム『完ペキ主義なセカイにふかんぜんな音楽を♡』のリード曲「青春カラダダダッシュ!」からライブがスタートした。通常のライブではクライマックスに使用されることの多い銀テープが冒頭から放たれ観客の度肝を抜くと、前曲同様Q-MHzプロデュースの「キメマスター!」、NAOTO(ORANGE RANGE)提供曲「夏のOh!バイブス」といった人気曲で序盤から畳み掛けていく。

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 MCでは望月みゆから本日の公演がソールドアウトであることが告げられ、「みんなのおかげです! お値段以上の最高の思い出を作って帰りましょう!」とライブの意気込みが語られると、そのまま初披露となった新衣装の話題へ。今回の衣装は、1994年生まれのデザイナー苅澤さりかが手がける新鋭のアパレルブランド・whitelillyがデザインと制作、恋汐りんごがテキスタイルデザインを担当したことが明かされた。また、バンもん!がプリントシール機「FAN+TIC」のモデルを務めたことにも話題が及ぶ。いずれも“アイドル界のミクストメディア”をキャッチフレーズに掲げる、バンもん!らしいコラボレーションといえるだろう。なお、この日の会場後方には女性専用エリアが設けられており、このようなコラボレーションに反応を示すであろう大勢の女の子ファンたちが、ステージ上に熱い視線を注いでいたことも記しておきたい。

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鈴姫みさこ
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恋汐りんご
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七星ぐみ
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大桃子サンライズ

 さらに、七星ぐみからは、この日のライブが「カラダの各部位を鍛えていくセットリスト」であることが明かされた。はじめの3曲は“準備運動”。言われてみれば、たしかに全身を大きく動かす振りが多かったようだ。そして、ここからは“腕を鍛え上げる”コーナーとして、印象的な腕の振りのある楽曲が並んだ。前述のプリントシール機「FAN+TIC」の応援ソング「FAN+TIC」の初披露、メンバーと一緒に観客がウェーブを起こした「すきっぱらだいす♡」や望月みゆ(Ba)、甘夏ゆず(Syn)、鈴姫みさこ(Dr)の演奏が光ったHISASHI(GLAY)プロデュース曲「君はヒーロー」を披露すると、お次は、“ウエストのシェイプアップ”。扇子を使って優雅な舞を披露した「結構なお点前で」、七星ぐみが作詞を手がけたキュートなラブソング「ロマンティック♥テレパシー」、トランス調のビートにのせてクールな表情を見せた、大桃子サンライズの作詞曲「強気、Magic Moon Night」と続いた。鈴姫みさこ作詞の初披露曲「秘密結社、ふたり」は、アイドル歌謡の雰囲気をまとったムーディーな一曲だ。ここから理姫(アカシック)が作詞を担当した「ピンヒール」に繋がる流れでは、振り付けと楽曲が相まってドラマチックな世界観が演出された。

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望月みゆ
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甘夏ゆず

 その後暗転し、突如場内のスクリーンには映像が映し出される。Q-TARO扮する謎の人物・チョモランマとともに、メンバーが今回のワンマンライブに向け特訓する「チョモランマキャンプ」と題されたフェイクドキュメンタリーだ。バンもん!一人一人のシュールなキャラクターが描かれた展開で観客の笑いを誘い、映像が終わるとステージにQ-TAROがサプライズ登場。自身が振り付けを手がけた「YAKIMOCHI」(在日ファンクプロデュース)、「しゅっとこどっこい」(ゆよゆっぺプロデュース)と2曲続けてメンバーとダンスを披露した。激しいヘドバンが繰り広げられた「タカトコタン-Forever- 」までで“首を鍛えるブロック”を終えると、いよいよライブはラストスパートへ突入。観客たちの合唱が起こった「ツナガル!カナデル!MUSIC」、「私たちの気持ちを受け取ってください」ともんスターたちへの思いを捧げた「ショコラ・ラブ 」、最後のはっぱ隊のカバー「YATTA!」では無数の“はっぱ”が舞い落ちるなか、バンもん!らしい元気いっぱいのステージで本編を終えた。

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