[Alexandros]の飽くなき挑戦はこれからも続いていく 7年連続出演のフェスの舞台で新曲も披露!

[Alexandros]、SLSレポ

 スペースシャワーTVが主催する野外ライブイベント『SWEET LOVE SHOWER 2017』が、今年は8月25~27日の3日間にわたって山梨・山中湖交流プラザ きららで開催中だ。リアルサウンドでは、同イベントのライブレポートを掲載。本稿では、3日目のLAKESIDE STAGEに出演した[Alexandros]のライブの模様をお届けする。


 日が落ち始め、冷たい風が吹いてきた。LAKESIDE STAGEも残すところ2アクト。ここで[Alexandros]の登場だ。川上洋平(VOCAL & GUITAR)が高々と掲げた右腕を振り下ろしたのを合図に、それぞれが音を合わせ始める。磯部寛之(BASS & CHORUS)のうねるベースラインと、普段よりも抑制を効かせた庄村聡泰(DRUMS)のビート。白井眞輝(GUITAR)の旋律がバンドを先導するなか、曲が進むほど音の層も分厚くなり、ファルセット混じりの川上の歌声が気持ちよく伸びていく。

 1曲目はなんと、まだリリースも発表されていない新曲だった。『SWEET LOVE SHOWER』には今年で7年連続7回目の出演である[Alexandros]。インディーズ時代から変わらず彼らがこのフェスに求められ続けているのは、挑み続け、進化と飛躍を遂げていく4人の姿を目撃することを楽しみにしている人がたくさんいるからだろう。「新曲なのに盛り上がってくれてありがとう!」と、川上が不敵な笑みを浮かべた。

庄村聡泰(DRUMS)

 「ワタリドリ」の開放的なサウンドが空に放たれると、オーディエンスのジャンプによって地面が激しく揺れていく。「Kaiju」では川上のラップとオーディエンスの歌声による掛け合いが大きなグルーヴを生んでいく。フィールドから沸き上がる歌声の音量は凄まじい。しかしスクリーンに時折大映しになるメンバーの眼光は鋭く、まだまだ満足していない様子。マイクを掲げ「もっと叫べー!」と促す川上は、歌の合間にも英語で矢継ぎ早にオーディエンスを煽っている。


 そして、イントロの役割を果たすSEが鳴らされた時点から大合唱が起きた「Adventure」では、そのお礼と言わんばかりに〈晴れ渡る8月/亜麻色に染まった山中湖は〉と本日ならではの歌詞替えが施される。LAKESIDE STAGE全体で合唱した〈いつだって僕達は/君を連れて行くんだ〉というフレーズは、この日のライブを象徴しているように思えた。

 「ラスト1曲、新曲で締めてもいいでしょうか⁉︎」と最後に披露されたのも、リリース前の新曲だった。4人が全身全霊で掻き鳴らす壮絶なラストシーンのあと、トントンと胸を叩いてから堂々とピースサインを掲げた川上。彼が去り際に「ツアーで会いましょう!」と言っていた通り、[Alexandros]は12月に東名阪のZeppをまわるツアーに出発する。4人の飽くなき挑戦は、まだまだ続いていくのだ。


(文=蜂須賀ちなみ/撮影=西槇太一)

■セットリスト
[Alexandros]
『SWEET LOVE SHOWER 2017』
2017年8月27(日)山梨・山中湖交流プラザ きらら

1. 謎曲
2. ワタリドリ
3. Kaiju
4. Kick&Spin
5. Adventure
6. 新曲

『SWEET LOVE SHOWER 2017』ライブレポート特集

8月25日(金)

BLUE ENCOUNTの“第二章”がはじまったーーオーディエンスと作り上げた一期一会のライブ
WANIMAの陽性メロディックパンクが晴れた空に鳴り渡る フェスの舞台で見せた“成長の証” 
マキシマム ザ ホルモンのライブには“熱い幸福感”がある 4年ぶりSWEET LOVE SHOWERレポ
THE ORAL CIGARETTESの快進撃は終わらない “思い出の地”での熱演を見た!
エレファントカシマシは“希望と夢”を追って生きていく 30年の歴史刻んだライブをレポート

8月26日(土)

10-FEETのライブはなぜロックファンに求められる? “対話”を生む壮絶なステージを目撃KICK THE CAN CREWは自らをアップデートし未来に進む 復活の狼煙上げた熱狂ライブをレポ
ポルノグラフィティが見せた“挑み続ける姿” 初出演のフェスの舞台でヒットソング連発!銀杏BOYZ 峯田和伸の一挙手一投足から目が離せない 「BABY BABY」大合唱も起こった名演を見て
サカナクションのパフォーマンスは進化し続ける SWEET LOVE SHOWER2日目フィナーレ!

8月27日(日)

きゃりーぱみゅぱみゅのステージに革新が起きている ヒット曲のアレンジで見せた“新たな顔”
レキシが見せる、無敵のエンターテインメント! 稲穂も揺れたSWEET LOVE SHOWERレポ
Suchmosが新たな時代の幕開けを告げる スター性溢れる歌とグルーヴで観客を魅了!

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「ライブ評」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる