上田竜也、ドラマ『新宿セブン』七瀬役との接点 主題歌「未完成のアンサー」にも通ずるものとは

 ドラマ『新宿セブン』(テレビ東京系/毎週金曜深夜0時12分放送)で天才鑑定士・七瀬を演じる上田竜也。「夢だった」という初の連ドラ主演で、熱演を繰り広げている。

 新宿・歌舞伎町を舞台に「七瀬質店」の店主・七瀬が、鑑定を通してワケありな依頼人たちの悩みを解決していく。金髪に黒づくめのスーツスタイルで質店に立ち、怪訝そうな表情を浮かべて依頼人と向き合う。オフは黒の革ジャン姿でいきつけのキャバクラへ。ビジュアル的にもぴったりだが、セリフまわしに身のこなし、繊細な表情の変化ーー七瀬と上田とが重なっていく。

上田ならではのアクションシーンと肉体美

 第4話では、元アイドルの結婚式に殺害予告をした悪質なファンとのアクションシーンがあった。披露線の最中に、シャンパングラスに仕込まれた細工をいち早く察した七瀬。気づかれた犯人がナイフを持って暴れたが、一瞬の隙をついて犯人の背後から首をホールド。もみ合いの末にナイフは七瀬に向けられたが、怯むことなく素早いパンチを顔や腹にかました。プロ級の早すぎて見失うパンチは、ボクシング歴10年を超える上田の経験が存分に生かされたシーンだった。

 『an・an』(マガジンハウス10/25号)で、「アスリートに夢中!」と題した特集号に登場した上田。“鍛え上げた”という言葉にふさわしい肉体美を披露した。十数枚の写真から伝わってくるのは、肉体美に限らず、内面から溢れる強さと繊細さだ。首元からすーっと真下に入る直線。無駄なものをそぎ落とし、骨格に沿って筋肉が張り巡る。アスリートらしい体つきではあるが、そこはかとなく漂う妖艶さがある。やみくもに鍛えた肉体ではない、芸術性を感じる美しさを保っているところに彼の美的センスが宿る。

強くて熱い上田の言葉

 「七瀬はとらえどころがない人間」。上田は七瀬を演じるにあたり、あえてどういう人間かがわからないように演じていると雑誌のインタビューで語った。

 七瀬のルーツが明かされてないなど、ミステリアスなキャラクターではあるが、一貫して本物しか信じないという軸がある。単なる品物の鑑定で終わらず、些細な言動を見落とさずに人の心も見抜いていく。4話では娘が持ち込んだ時計から父親の姿勢を見抜き、実の娘でも気づけなかった親心を亡き父親に代わって伝えた。

 ボクシングに陸上と闘志を燃やすストイックな上田。ライブではバイクに乗り、特攻を駆使したワイルドな世界観で驚かせかと思えば、ファンを包み込むような滑らかなピアノ演奏と甘くやさしい歌声で聴かせる。『新宿セブン』の主題歌、「未完成のアンサー」(配信のみ)も上田がソロで歌う。歌詞にも<嘘の中の真実を問う>など劇中のエピソードが盛り込まれ、楽曲からも強さと優しさが共存する世界観を作り上げている。

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