Little Glee Monsterが語る、紅白出場の喜びと3rdアルバムでの“音楽的挑戦”

リトグリが語る“音楽的挑戦”

 Little Glee Monsterが、12月31日放送の『第68回NHK紅白歌合戦』に初出場。1月17日に3rdアルバム『juice』をリリースする。今年は体制変更や大会場でのライブのほか、アニメタイアップやドラマ『陸王』への劇中歌起用など、さまざまなトピックを経て、紅白の場に辿り着いた5人。今回は、紅白出演決定の裏側や音楽的なバラエティの富んだアルバム楽曲、2018年以降の目標などについて、じっくりと語ってもらった。(編集部)

「(紅白出演発表は)スタッフさんにドッキリを仕掛けられた(笑)」(アサヒ)

ーー改めまして、紅白初出場おめでとうございます!

5人:ありがとうございます!

ーー最初に「決まりました」と聞かされたときは、どういう状況だったんですか?

アサヒ:発表当日まで知らされてなくて、スタッフさんにドッキリを仕掛けられたんです(笑)。スガ シカオさんにご挨拶に行くからって……。

manaka:そう、それでNHKさんに行くと聞いていて。なんでこんなに朝早くに、紅白にも出られないのに行くんやろうって(笑)。

MAYU:しかも、衣装を着ていたんですよ。メイクもばっちりで(笑)。

manaka:だから、ちょっと恥ずかしいなって気持ちがあって。それでNHKさんに着いたら、カメラを構えたスタッフさんがいて「新しいプロジェクトの話があります」とか言って(笑)、「あれ、打ち合わせって聞いてたのに、プロジェクトって……」と思ったんです。

芹奈:「みんな、なんでスーツなの?」ってね。

manaka:そうそう(笑)。そうしたら、「皆さん、席についてください」みたいに言われて、「紅白が決定しました」と伝えられて。そこでみんな「えーっ!」ってなってね(笑)。

かれん:そこで、普通は泣くんですけど……。

manaka:まだ実感が湧かなくて、ただ呆然としていて。でも、初出場の方々との顔合わせをしたときに、やっと「ああ、本当に叶ったんや」って事実が一気に押し寄せてきて、みんなでめっちゃ泣きました。

ーーなるほど(笑)。家族の皆さんからもリアクションは大きかったんじゃないですか?

5人:大きかった!

芹奈:おばあちゃんが泣きながら電話をくれたのはいいんですけど、「もう忙しいんだよ、おばあちゃんも! いろんな親戚から連絡が来てね、もう電話を取るのが忙しいの!」って忙しいアピールがありました(笑)。

アサヒ:カワイイ(笑)。

芹奈:でも、それが本当に嬉しかったです。

ーー初の紅白、皆さんの中ではどういう気持ちで臨むつもりですか?

芹奈:やっぱり、まだ私たちを知ってもらえていない世代の方たちはいっぱいいると思うんです。自分で言うのもあれですけど、女性グループで全員がメインを張れてコーラスもできるグループは日本にはなかなかいないと思うから、そういうグループがいるんだよってことを、もっと幅広い世代の人たちに知っていただきたい。なので、私たちの歌やハーモニーをNHKホールでも発揮できたらなって思います。

ーー良い形で2017年を締めくくれそうですね。

manaka:私たちも本当に、家族で楽しんでもらえる番組に出演できるのがすごく嬉しくて。例えば、ファンの方の中にも親子で一緒にライブに来ていただくことが増えてますし、そういうのって本当に良いなと思うんですよ。自分たちよりも上の世代の人も一緒に、私たちの音楽を楽しんでもらえるのはすごく嬉しいことで、それが広まりやすい場所が紅白だと思うんですね。2018年、リトグリを応援してくれる層がさらに広がる良い機会だと思うので、めちゃくちゃ良い締めになって嬉しいです。

「そういう人がひとりいてくれたことで助かった」(MAYU)

ーー9月2日からスタートした全国ツアー『リトグリライブツアー 秋 2017 Let’s Grooooove !!!!! Monster』も11月19日に無事終了。見せ方含めて、今回はちょっと予想外の流れで驚かされました。春のツアーとはまた違った手応えがあったんじゃないでしょうか?

芹奈:今回は23本が本当にあっという間だったし、春のツアーと比べてもみんなが1曲1曲をモノにしているなというのを、一緒に歌っていても隣で踊っていても感じられて。そういう面では、すごく成長できたのかなと思いますね。それは「Feel Me」や「I Wan'na Be Like You」といった曲に顕著だったと思うし。それに、初めてジャズのセッションにも挑戦してみて、いろいろ新しいことに挑戦するのは大事だなと思ったし、この年齢だからこそいろんなことにトライできると思うと、とにかく楽しかったですね。

ーー実際、皆さん本当に楽しそうに歌ってましたよね。それが今までのどのライブよりも、一番強く伝わってきました。しかも、それぞれが自由に楽しみつつ、キメるところはかっちりとキメる、そういうライブだったなと思って。

manaka:特に5人になってから、一人ひとりが見られているということに対してより意識的になったのかな。それに加えて楽しむことも思い出したし、昔の自分たちも思い出したし。良い意味で初心に戻った感じはありました。

ーーなるほど。MCもかなり自由にやってましたよね。

5人:(笑)。

manaka:でも、あんなに話せたのは、このツアーが初めてで。一人ひとりがちゃんと自分の役割分担を把握できていたというのもあってか、初めてトークが楽しいと思えました。

MAYU:いつもは「自分、話せるかな?」っていう緊張のほうが大きかったので、今回は素直に楽しかったね。

かれん:最初のほうは結構グダグダになってしまって手探りだったけど、でも回を重ねるうちにだんだんわかってきて。毎回全然違うトークで面白かったし、しかもみんな本気で笑ってたし(笑)。

芹奈:どこの会場だったか忘れたけど、みんな笑い転げてたよね。それも初めてのことで。

manaka:それぐらい、本当にリラックスして自分たちをステージで見せられたのかな。それもこのツアーで初めて経験したことでしたね。

ーーそこまで素を出せるのは信頼関係もあると思いますが、それ以上に相手に自分を委ねられる余裕が少しずつ出てきたのかなと。

芹奈:そうですね、それはあります。

manaka:そういう意味では私、このツアー中はみんなに助けられました。今までは「自分がトークをまとめないと」っていう使命感を勝手に持っていたんですけど、みんなにそういう思いを打ち明けてからは一人ひとりがトークを受け持ってくれて。そこから私も「みんなに任せたら、こんなにうまくいくんや!」ってことに気づいて、信頼感も強くなったし、それ以上にみんなのことをすごく感謝するようになりました。

ーーその関係性はステージ上での空気感に表れていたと思いますよ。先ほど芹奈さんが「新しいことに挑戦することは大事」と言っていましたが、そのハードルもどんどん高くなっていると思うのですが?

かれん:そうですね。今回のツアーはオープニングとエンディングに、このツアーのためだけに書き下ろしてもらった曲を用意していて、それ以外にも覚えることがたくさんあって、頭がパンクしそうになりました(笑)。そんなだったから、みんなも行き詰まってしまって……初日を迎えるがのすごく不安でした。だけど、ファンの皆さんがたくさん声援をくれたおかげで、無事乗り越えられたのかなと思います。

manaka:かれん、すごいクールやったね。みんながいっぱいいっぱいになって泣いたことがあったんですけど、「泣いてても、何も変わらんで」って言うんです。ね?

MAYU:言われたわ(笑)。でも、そういう人がひとりいてくれたことで助かった。

manaka:結構バランス良いよね、リトグリって。

アサヒ:みんながみんな、一斉に落ちることはないし。

芹奈:誰かひとりは冷静でいてくれる人がいて。紅白のときは、MAYUがめっちゃ冷静やったし。そのひとりがいないと、たぶんグダーッとなっていたと思います。

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