BTSからTHE RAMPAGEまで、ドリカム中村正人が語り尽くす 『ENERGY for ALL』ボーイズグループ特集

中村正人がボーイズグループを語る
『ENEOS presents DREAMS COME TRUE 中村正人のENERGY for ALL』

 BTSのアルバム『LOVE YOURSELF 轉 'Tear'』が今年、アジアのアーティストとしては初めて、英語を母国語に持たないアーティストとしては12年ぶりの全米1位を記録するなどして、改めてボーイズグループに世界的な注目が集まっている。その盛り上がりを受ける形で、9月9日、DREAMS COME TRUEの中村正人がMCを務めるラジオ番組『ENEOS presents DREAMS COME TRUE 中村正人のENERGY for ALL』内で「ボーイズグループ特集」が行なわれた。

 この番組は、東京オリンピック/パラリンピックに向けて頑張るアスリートに、音楽の力でエネルギーを届けることを目的としたレギュラー放送のラジオプログラム。ゲストとして様々な有名アスリートが登場してトークを繰り広げるほか、放送回ごとにテーマを絞った音楽特集も人気を集めている。その音楽特集のひとつとしてオンエアされたのが、今回の「ボーイズグループ特集」だ。

 中村正人といえばミュージシャンとしての確かな技術とポップミュージックの幅広い知識、流暢なトークを活かして、日本テレビ系音楽番組『LIVE MONSTER』などでも様々なアーティストの魅力を伝えてきた。また、一夜限りの復活として今年の七夕に開催された同番組のライブイベント『LIVE MONSTER LIVE 2018』でもTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEやFANTASTICSらボーイズグループと共演している。また、ドリカムの作品でも、カバーアルバム『The best covers of DREAMS COME TRUE ドリウタVol.1』に韓国からBIGBANGのD-LITEが「笑顔の行方」で参加するなど、以前からボーイズグループとの接点があった。特集に先駆けた7月26日には、自身の公式ブログで「TVのモーニングショーで。」と題したポストをしている(参考:LINE BLOG)。

 ここではMONSTA Xのパフォーマンスが素晴らしかったという話題にはじまり、BTSの全米1位について英語圏出身ではないアーティストが母国語の楽曲で全米チャート1位を記録することの難しさと、それゆえの快挙の凄さを綴っていた。今回の「ボーイズグループ特集」でも、ミュージシャン/ソングライター/アレンジャー/劇伴作家など幅広い活動を続ける中村ならではの視点で、様々なボーイズグループの楽曲が紹介された。

 まずは自身とボーイズグループの繋がりとして、小さい頃に母親が好きだったというデューク・エイセスのような日本の男性コーラスグループの草分け的存在を挙げつつ、話題はBTSやTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEといった現代のボーイズグループの話へ。BTSが全米1位を記録した快挙について触れ、以前はJ-POPを参考にしていたK-POPが、今ではアメリカでも通用するトラックメイクを手に入れていることについて触れていく。

 実際、BTSを筆頭にしたK-POPのボーイズグループに共通しているのは、ヒップホップやモダンR&Bへの理解の高さと、トラップやトロピカルハウス、フューチャーベースといった最先端の音楽をいち早く取り入れるフットワークの軽さにある。BTSの楽曲ではトラップビートが印象的な「FAKE LOVE」を紹介。「掴みもオッケーだし、韓国語がビートに乗りやすい。英語圏の人が聴いても違和感のないグルーヴ感」と解説。一方、THE RAMPAGE from EXILE TRIBEからはメジャーデビュー曲「Lightning」を紹介。エンジニアとの会話から、最近の音楽は「ひとつひとつの音を綺麗に仕上げる発想とは違い、狭い音域の中に音を詰め込んで、どんな再生環境でもインパクトのある音作りを実現している」と解説した。

 中盤以降はボーイズグループのルーツの話へ。まずは1950~1960年代のアメリカで人気を集めたドゥーワップのようなコーラスグループ、The MonkeesやThe Osmonds(The Osmond Brothers)といったアメリカ出身の音楽グループ、The Jackson 5、そして60年代にアメリカ進出して一世を風靡したThe BeatlesやThe Kinksといったブリティッシュビートバンドの名前を挙げ、歴代のアイドル的人気を誇ったグループを振り返っていく。

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