『おそ松さん』第2期はどこまで盛り上がる? アイドル的手法とその可能性を考察

 『おそ松さん』が動き出した。2015年10月から2016年3月までテレビ東京系で放送された本作は、番組が終わると、ファンを「松ロス」に追い込んだ。

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 しかし、その後も、2016年には、JRAとのコラボで2016年12月に『走れ!おう松さん』が放送されたり、また、小説やゲーム、パチンコ、パチスロの企画があったり、そして若手俳優らによる舞台『おそ松さん on STAGE 〜SIX MEN’S SHOW TIME〜』が上演されるなど、本編の放送が終わっても、ファンはなにかしらの形で『おそ松さん』に触れている状態ではあった。

 そして、2017年4月6日、全国6大都市の劇場にて先行上映された『おそ松さん春の全国大センバツ上映祭』にて、アニメの第2期の制作が発表された。

 アイドルは、次のツアーの開催などを、ライブのアンコールの時間などに、ファンの前で発表するということがよくあるが、本作も、ニュースのリリースで各所に知らせて一斉に配信という形ではなく、ファンの前でまず発表するというやり方は、まるでアイドルのようだ。

 しかし、活動が少ないとファンの士気は下がって当然。『おそ松さん』は、放送はなくとも、様々な形でファンを引き付けてはいたが、興味が以前よりも薄れていた人はいたとは思うが、この発表で、再び期待に胸を膨らませているファンは多いようだ。

 一部ネットでは、すでにファンの興味はほかのものに移っているから、2期は以前ほど盛り上がらないのではないかという人もいる。

 しかし、この作品は、一話一話の物語の面白さももちろん重要であったが、6つ子の空気や関係性を楽しむものであったし、6人のそれぞれのキャラクターを掘り下げることで人気を獲得した。

 そこから考えると、まだまだ知られざる6人のキャラクターを描いたり、関係性を描ける可能性がある。すでに、ファンは彼らの基本的な性質を知っているのだから、そのことを利用して、キャラクターをより複雑にしたり、またまだ見せていない部分をどんどん書いていけば、以前のようにファンの気持ちもまた盛り上がるだろう。

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