『沖縄国際映画祭』レポート第2弾! 奥山和由監督作から日豪合作まで、注目作を一挙紹介

沖縄国際映画祭レポ第2弾

 リアルサウンド映画部の『島ぜんぶでおーきな祭 第9回沖縄国際映画祭』レポート第2弾。昨日21日にアップした「週末映画館でこれ観よう!」今週の編集部オススメは「島ぜんぶでおーきな祭 第9回沖縄国際映画祭」の続きです。昨日、私と映画評論家の小野寺系氏は、様々な誘惑を断ち切って本映画祭の取材をしていたわけですが、その後も歓楽街に吸い込まれることなく、充実した映画体験を続けています。

 初回レポートのアップ後、私はよしもと沖縄花月にて、“キム兄”こと木村祐一が107組の芸人にインタビューを行ったドキュメンタリー『ワレワレハワラワレタイ ~ウケたら、うれしい。それだけや。~』を鑑賞しました。同作のトップバッターは笑福亭仁鶴師匠で、芸についての奥深い哲学をお話していたのが、非常に興味深かったです。たとえば、“間隙(かんげき)を見つける”ということについて。人々にウケる芸を披露するには、まずはお客さんが何を求めているのかをよく考えて、その上で自分の好きなことではなく、誰もやったことのないこと、間隙を見つけてネタにするのが大事だとの話は、多くの表現に通じる考え方だと感じました。同作ではほかにも、ガレッジセール、スリムクラブ、今田耕司、東野幸治、ピース、オリエンタルラジオなどなど、多くの芸人にインタビューを行っています。アーカイヴとしても貴重で、とても意義のある映像作品だと感じました。なお、リアルサウンド映画部では近日、木村祐一のインタビュー記事を公開する予定です。

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『ワレワレハワラワレタイ ~ウケたら、うれしい。それだけや。~』舞台挨拶

 一方、小野寺氏は、北野武監督の『その男、凶暴につき』『ソナチネ』や、カンヌ映画祭グランプリを受賞した今村昌平監督の『うなぎ』、五十嵐匠監督の『地雷を踏んだらサヨウナラ』など、数々の傑作日本映画のプロデュースを手がけた奥山和由氏が、釘宮慎治氏とともに監督を務めた『クロス』を鑑賞。こちらは後日、奥山和由氏のロングインタビュー記事にて、たっぷりと紹介したいと思います。映画プロデューサーとはどんな仕事なのか、その真髄に迫る貴重なお話をたくさんしていただいたので、お楽しみに。

 さて、一夜明けて22日、空はあいにくの曇天ですが、いよいよ映画祭も盛り上がっています。本日、小野寺氏が鑑賞したのはインドネシアからの特別招待作『HANGOUT ハングアウト』。Raditya Dika氏が原作、監督、主演を務めた作品で、小野寺氏曰く「ものすごくバカバカしいけれど、センスのあるサスペンス・コメディー」とのこと。金銭的な問題に悩む主人公が、ある日何者かから怪しい招待状を受け取り、その報酬に誘われてとある島の家に行くのだが、招待客が次々と殺害されていくというストーリー。殺され方が毎回くだらなく、下ネタも満載で、肩肘張らずに楽しめる作品だということです。こちらは後日、小野寺氏のまとめレビュー記事でご紹介。

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