福士蒼汰と川口春奈に亀裂? 『愛してたって、秘密はある。』第2話を終えて

 第1話の視聴率が8.2%と低空飛行で始まった『愛してたって、秘密はある。』。しかし、第1話で明かされた、“父親を殺したという秘密”を愛する人に伝えることができるのかというシリアスなテーマは、主演を演じる福士蒼汰の淡々としたトーンの演技に見事にマッチしている。第2話では福士演じる奥森黎とその婚約者・立花爽(川口春奈)の関係に亀裂が入っていく模様が描かれた。

 庭にある父親の遺体が掘り起こされていたことから黎は自首をしようとするが、母親である奥森昌子(鈴木保奈美)の「黎がいなくなったら母さんどうすればいいの。爽ちゃんだって……」という言葉で思いとどまる。しかし、遺体を掘り起こした犯人と思われる謎の相手から「お父さん、みーつけた」というメールも届き、穏便に過ごしてきた黎の11年間は、音を立てて崩れていく。黎と爽が2人で一緒にいるのときに限って届くこのメール。未だ送り主は明らかにされていないが、第1話では、黎の家庭教師時代の生徒・浦西果凛が、奥森家の庭を見つめ不気味な笑みを見せていた。彼女もまた、最も疑わしい人物のひとりだ。

 そんな中、司法修士生である黎は、中学生が友人をナイフで刺すという事件を取り扱うことになる。完全に黙秘している被疑者に困惑する弁護士が、黎たちに話を伺いにきた際、「加害者家族がどんな目に合うか、修習生の君たちならわかるでしょう」と言う。自分の過去とも重なる事件であり、被疑者を救いたいと願う黎だが、この言葉に口を紡ぐ。罪を償いたい自分と、それによってひどい目に合うことになるかもしれない周囲の人たち、2つの立場に葛藤する黎。しかし、母親が過労で倒れたと連絡を受け、黎は、自分が母親の前からいなくなるわけにはいかないと再認識する。嘘を守り通すため、「殺人犯の家族にはできない」と爽に別れを告げる。

 中学生殺傷事件では、自分の罪に悩んでいた被疑者に黎が「僕にもずっと秘密にしてきたことがある」と、抱えてきたものを晒すことで事件を解決に導くことができた。事件が落ち着いた後、被疑者の中学生から「奥森さんは誰にも本当のことを話さないの?」と、黎の元に手紙が届く。その後、爽が現れ、「私、黎のためなら犯罪者になってもいい。ちゃんと話してお父さんのこと。もう嘘はつかないで」と詰め寄る爽に、黎は「俺15のとき、父さん急にいなくなったんだ。俺も母さんももう戻ってこないと思ってる。父さんがいなくなったとき周りの態度が急に変わって。爽にはそんな風には接して欲しくなかった」と手紙を握り潰しながら言う。「ありがとう。話してくれて。本当のことを知れてよかった」と抱きしめる爽に対し、ただただ、謝る黎の姿があった。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる