『愛してたって、秘密はある。』結婚の条件に隠された3つの謎 秘密受け入れた2人の行く末は

『愛してたって、秘密はある。』2人の行く末は

 奥森黎(福士蒼汰)が父親を殺した時に流れていた曲「トゥーランドット」は、1762年にヴェネツィアの劇作家カルロ・ゴッツィが著した戯曲で『千一日物語』という物語をモチーフにしたと言われている。作中で中国の王女であるトゥーランドットは、結婚の条件として3つの謎を解くことを求婚者に求め、それができなければ首をはねたそうだ。これと本ドラマを結びつけるのは安易すぎるが、関係ないとも言い切れない。8月13日に放送された『愛してたって、秘密はある。』第5話では黎が大きな決断をすることになる。

 婚約者である立花爽(川口春奈)の元に父を殺した凶器が届けられたことを知り、激しく動揺する黎。父がまだ生きているかもしれないと言う爽に「そんなわけないだろ!」とつい怒鳴ってしまう。このことを聞いた黎の母・晶子(鈴木保奈美)は「これでもう安心ね。警察に届けられなくて本当に良かった」と笑みを浮かべる。事件を悔やみ、嘘をつくことにも後ろめたい気持ちのある黎と、事件を隠し通すことに終始する晶子。対照的な事件への意識が浮き彫りになってきている。


 荷物の差出人から犯人を特定しようとする黎。しかし“女性”ということと“西浦果凛(吉浦果凛)の通う高校の近く”という2つしか手がかりを得ることができず、果凛も戸籍謄本の件以外は知らない様子。一方、晶子は誰かとの通話で「安心してください。あの人が戻ってくることはありませんから」と話している。時折見せる晶子の不穏な動きは一体何が目的なのだろうか。

 そんな中、黎と爽は結婚指輪を買いに行くことに。式場も決まり順調に行きかけていたが店内で流れていた「トゥーランドット」が父を殺した時の記憶をフラッシュバックさせてしまう。思わず店から飛び出した黎に爽は心配しつつも、違和感を感じ始めていた。


 神奈川地検にて黎は爽の父・立花弘晃(遠藤憲一)と話をする機会を得る。前に自分の父親のこと聞かれたことに疑問を持っていた黎は、弘晃にそのことを問う。「俺は息子に嫌われてるからな」と答えた弘晃は続けて、「どうして爽なんだ。爽じゃなきゃダメってことはないだろ」と投げかける。すると黎は「ピースができるようになったんです」と答える。黎の真摯な思いが伝わったのか、ついに結婚を認めた弘晃。彼もまた黎に疑いを持つ検事としての顔と、可愛い娘を持つ父の顔の狭間で揺れていたのだろう。

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