有岡大貴、戸田恵梨香の優しさに号泣 『コード・ブルー』第8話で描かれた“孤独な夜”

有岡大貴、戸田恵梨香の優しさに号泣

 「長い年月と体験の共有。成功体験はもちろん、辛い体験、悲しい体験、恥ずかしい部分も含めて、お互いをさらけ出す。そんな時間を経て、初めて私たちは仲間になる」。9月4日に放送された『コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~THE THIRD SEASON』(フジテレビ系)の第8話。「医者はたいてい友達がいない。会えるのは患者か医療関係者だけ。そもそも友達って必要?」という緋山美帆子(戸田恵梨香)のナレーションから始まる。そして、「毎日が過酷すぎて、自分のことで精一杯。誰かと時間を過ごす余裕なんかない」と続く。

 第8話のタイトルは“孤独な夜”。「成田空港の到着ロビーで40代男性が倒れたそうです。ショック状態です。エコノミークラス症候群が疑われます」というドクターヘリの要請が入り、現場に向かうフライトドクターの緋山、フェロードクターの名取颯馬(有岡大貴)、フライトナースの雪村双葉(馬場ふみか)。到着し、その患者、堀内豪(天田暦)のそばに駆け寄ると、エコノミークラス症候群が疑われているはずなのに、なぜか鼻血を出していた。名取がラインを取ろうと堀内の腕に針を刺すとその刺激で覚醒。突然暴れ出した堀内は、腕を振り払った。予期せぬ動きに、名取は一度堀内の体に入れた針を誤って緋山の指に刺してしまう。緋山の指からは真っ赤な血がじわじわと溢れ出していった。

 初療室に運び込むと急に吐血し出す堀内。その様子を見て、エコノミークラス症候群ではなく何か別の要因があると考えた橘啓輔(椎名桔平)は感染症研究センターに連絡し、堀内の検体を採取して送ることに。緋山は処置を続けるもみるみるうちに顔色を失っていき、名取もまた気にせずにはいられない。密かに緋山は藍沢に、自身の血液サンプルも感染症研究センターに送って欲しいと依頼する。そこへ冴島はるか(比嘉愛未)が、堀内がICUで亡くなったことを告げに来た。堀内はジャーナリストで西アフリカ各国を回っており、自然保護団体の取材のために動物との接触もあったという。そのため、致死率80%のエボラ出血熱(ウイルスの型が5種発見されており、種類によって致死率が異なる。致死率、20%から最高で90%程度に達することも)だったのではないかという不安が、緋山に募っていくのだった。

 緋山に針を刺したことに対して、「心、痛まないんですか?」と雪村に責められる名取。その問いに、「なんで? あの患者が感染症にかかっていたのは俺のせいじゃない」と返す。言葉では、悪びれた様子が全くない名取だが、その表情にはいつもの余裕がなく、今にも泣きそうなほど不安で歪んでいた。

 一方で「どうせ、(一人で)思い詰めてんだろうし」と名取の心を見透かしていた緋山は、彼をこれ以上追い込ませないように、必死で明るく振る舞う。だが、緋山も隔離された病室にいる時は“死ぬかもしれない”という恐怖に押しつぶされそうになりながら、一人で震えていた。そんな彼女の元に、早朝5時に突然、白石恵(新垣結衣)が訪ねに来る。そして、緋山の目をしっかりと見ながら、「大丈夫。緋山先生は必ずうちに帰って来る。何の問題もなく」と力強く励ました。「(緋山先生が家にいなくて)結構寂しかった」と明かし、「ごちゃごちゃまとまりのない私の話を、緋山先生に聞いてもらいたい」と素直な気持ちを吐露する。真っ直ぐな白石の言葉に心動かされた緋山は、「ありがとう。調子のいい励ましでも嬉しい」と返すのだった。緊張の糸が張りつめていた緋山と、彼女が心配で仕方なかった白石は、お互いの寄り添うような優しさに思わず涙する。

 誰とも共有できない不安と恐怖に、眠れない“孤独な夜”を過ごしたのは緋山だけではない。名取もまたそうだったに違いない。翌日、緋山のウイルス遺伝子検査の結果が届く。そこには、すべて“陰性ー感染なし”の文字が。無事救命に復帰した緋山が晴れやかな顔で窓の外を眺めていると、廊下の片隅でそわそわしながら壁に寄りかかっている名取の姿が。そんな彼に気づき、歩み寄る緋山。名取が謝ろうとすると、「気にしなくていい」と言葉を遮る。そして、緋山は「子供はよく怪我をするけど、その分治りも早い。それは、何度も怪我をすることで、痛みを知るためだって。それで、他人の痛みも理解できるようになる」と口にし、「だから、治る怪我ならたくさんした方がいいって。あんたは駆け出しの医者。そしてこれは、治る怪我。だから、気にしなくていい」と名取を責めるどころか、温かい言葉で救い出す。

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