工藤阿須加、ドラマ引っ張りだこの理由は“ピュアさ”にあり 地上波ドラマ4クール連続出演へ

工藤阿須加、ドラマ引っ張りだこの理由

 現在放送中のドラマ『明日の約束』(関西テレビ・フジテレビ系)で、井上真央演じる藍沢日向の婚約者・本庄和彦を演じる工藤阿須加。日向を支える善良な青年として描かれてきたが、それまでの穏やかな姿から一変、怒りの顔を滲ませた第7話の演技には大きな注目が集まった。工藤の2017年は、テレビドラマ7本、映画2作品に出演する活躍ぶり。来年1月のフジテレビ月9ドラマ『海月姫』への出演も決定し、4クール連続となる連続ドラマメインキャスト出演となった。2018年2月スタートの『ザ・ブラックカンパニー』(フジテレビTWOドラマ・アニメ/TWOsmart)でドラマ初主演を務めることも決定している。

 工藤はなぜ今、映画やドラマで引っ張りだこになっているのか。無類のドラマフリーク・麦倉正樹氏はその理由を次のように見ている。

「ほかの俳優に比べて、ひときわ“ピュア”なイメージがあるのが工藤さんの特徴だと思います。そして、そのピュアさがあるせいか、ある人物に出会いその影響を受けて変化していく役を演じるのが非常に巧い。実際、『偽装の夫婦』、『家売るオンナ』、『就活家族〜きっと、うまくいく〜』、映画『ちょっと今から仕事やめてくる』などでは、強い影響力を持ったキャラクターに感化される役どころを、嫌味なく演じることに成功しています。物語を進める上でも、主人公のキャラクターを引き立たせる上でも、そういった変化を表現できる俳優は大変貴重です。加えて、『家売るオンナ』の北川景子さんや、『ちょっと今から仕事やめてくる』の黒木華さんなど、歳上の女性から仕事を教えてもらう姿もしっくりくる。彼氏役というよりは、いい後輩役が似合うのも、そのピュアさがあるから。そこに、工藤さんが重宝されている理由があるのでは」

 そんな工藤が『明日の約束』で見せた演技は、役者としての新境地になると麦倉氏は見ている。

「『明日の約束』では、第7話で豹変するまで、恋人である井上真央の本心を分かってない対応をするなど、もどかしさはありつつも従来のイメージ通りである“良い人”を演じていました。だからこそ、声を荒げながら憎悪に満ちた表情を見せた瞬間は衝撃的で、そこに彼の演技の幅を見ました」

 その一方で、『海月姫』ではコメディアンとしての才も一気に花開く可能性もあるという。

「原作者の東村アキコさんも『絶対にバッチリハマる!!!』とコメントされていましたが、映画版で演じた長谷川博己さん以上に、“童貞エリート”という役柄は工藤さんにハマると感じます。スーツの着こなしには、清潔感や育ちの良さも漂っていますし。『偽装の夫婦』も『家売るオンナ』も笑いの要素はありましたが、コメディ作品としては『海月姫』が初の本格挑戦。ドラマ版の演出は映画『ミックス。』の監督を務めた石川淳一が手がけるということもあり、あの“ワチャワチャ感”の仲で工藤さんがどう動くのか楽しみですね」

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アクター分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる