吉岡里帆、“恋愛ホラー”への挑戦 初主演作『きみが心に棲みついた』で更なる飛躍なるか?

 『逃げるは恥だが役に立つ』『カルテット』『あなたのことはそれほど』などの大ヒットで注目される火曜10時枠のTBS系ドラマ。2018年1月16日スタートの『きみが心に棲みついた』は満を持して吉岡里帆初主演作となる。2017年ブレイクした女優として真っ先に名前が挙がり、大晦日のNHK紅白歌合戦でも豪華な出演歌手等を差し置いて、審査員席では特別な輝きを放っていた。

 期待の上をいくトリッキーな役柄(「人生、チョロかった」の名言を残した『カルテット』の来杉有朱)も見事にこなし、想像の斜め上をいく強い印象を残す吉岡里帆の新しい魅力が発揮されるであろう待望の初主演ドラマがとても気になるのだ。

 今作は、天堂きりんの同名漫画が原作。自己評価が極めて低く、キョドコとあだ名がつけられるほど他人の前で挙動不審になってしまう小川今日子(吉岡里帆)が2人の対照的な魅力を持つ男性の間で揺れ動く三角関係が描かれる。

 女性向けの漫画が原作で、自信のないヒロインがイケメン2人との恋愛に揺れる……となると、思わず応援したくなるお決まりのパターンを想像される人も多いかもしれないが、このラブストーリーの前には“ホラー”の文字がしっかりと刻まれている。

 吉岡里帆演じる今日子の大学時代の先輩で、彼女の心を支配し、ひどく傷つけた冷酷な男、星名(向井理)と厳しい言葉を投げかけるが実は優しい吉崎(桐谷健太)。星名との過去の恋愛に縛られ、前に進めない主人公が誠実な吉崎と出会ったことで新しい恋愛をきっかけに自分を変えたいともがく物語なのだが、主人公は周囲を引かせるほどの挙動不審女子。前に進むどころか、痛い言動で周囲をドン引きさせてしまう共感しにくいヒロインをどう演じきるのか。

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