『HiGH&LOW THE MOVIE』4DXはキャラの“拳の重み”まで体感できる! 音楽の演出にも注目

『HiGH&LOW』4DX版体験レポ

 2016年に公開された『HiGH&LOW THE MOVIE』が、9月6日まで期間限定で4DX上映されている。

 EXILE HIROが総合プロデュースを手がけ、EXILE TRIBEが総出演。さらに斎藤工や窪田正孝、林遣都ら日本の映画・ドラマ界の旬な俳優らも登場し、『HiGH&LOW』はシリーズ累計興行収入60億円、観客動員数450万人を突破した。

 『HiGH&LOW』のキャッチコピーは「全員主役」。本作のアクション監督は、映画『るろうに剣心』のアクションコーディネーター大内貴仁が務めている。大内氏が公開時のインタビューで「“アクション作品として残るもの”を作りたかった」「チームじたいにも何かカラーを持たせたかった」と語っているとおり、『HiGH&LOW』はアクション映画として見応え抜群だ(参考:『HiGH&LOW THE MOVIE』の“集団戦”はいかに生まれたか? アクション監督・大内貴仁が語る)。

 『HiGH&LOW』の舞台である「SWORD地区」とは、その地区で活動する不良チーム、S=山王連合会、W=White Rascals、O=鬼邪高校、R=RUDE BOYS、D=達磨一家の頭文字をとって名付けられている。そのチームによって戦闘スタイルは様々だ。

山王連合会

 4DXでは、その個性がより繊細に表現される。韓国のCJ 4DPLEX社が開発した4DXは、アトラクションのような感覚で五感をフル活用して映画を鑑賞することができる。映画のシーンにあわせて、上下左右前後にシートが動き、背中の衝撃、地響き、風、水、雷、煙など、全20種類の特殊効果が用意されているのだ。

 やはり一番の醍醐味は100対500人の集団戦のシーンだろう。そして、その戦いに向けSWORDが1チームずつ集結し出撃するシーンもひとつのスペクタルとなっている。5つのチームは、バイクからビックスクーター、トラック、アメ車と、その乗り物も様々。4DXのモーションチェアは、その車両の振動までも絶妙に表現していた。雨宮兄弟(TAKAHIRO&登坂広臣)がバイクで颯爽と登場するシーンでは爽やかな風も吹き付け、他のチームとは一線を画する2人の無敵っぷりも感じられた。

琥珀とコブラ

 スタントも非常にバリエーション豊かだ。普段は敵対するSWORDも、MIGHTY WARRIORSやDOUBTと戦う時は、連合軍として共闘する。それがゆえに、その個性はさらに際立つのだ。体ひとつの肉弾バトルで挑む山王連合会・コブラ(岩田剛典)&ヤマト(鈴木伸之)。白い衣装をまとい、ステッキを優雅に振り回すWhite Rascalsのロッキー(黒木啓司)。また、全国から筋金入りの不良少年が集まる鬼邪高校の村山良樹(山田裕貴)らは、容赦ないパワープレイが目立つ。そして、スモーキー(窪田正孝)率いるRUDE BOYSには、アクロバティックに障害物を飛び越えながら戦うアクションがあり、一方、日向紀久(林遣都)擁する達磨一家は武闘派だ。役者同士の強靭な身体が激しくぶつかりあい、アクションシーンは緊張感と興奮が高まり続ける。そして、本作の中心となる、伝説のバイクチームMUGENの琥珀(AKIRA)と九十九(青柳翔)らが血だらけになって渾身の一発をかまし続けるシーンは、チェアの背中の衝撃も一段と強くなり、特に琥珀は尋常ではないパワーの持ち主であることが伝わってくる。

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