『なつぞら』人のために生きる岡田将生の思いとは 受け継がれていた絵の才能も明らかに

『なつぞら』“人のため”に生きる岡田将生

 咲太郎(岡田将生)は先日の仲(井浦新)との諍いに続き、いよいよ真っ向からなつ(広瀬すず)と衝突した。NHKの連続テレビ小説『なつぞら』第52話は、複雑な兄妹の感情が視聴者にも切ないほどに伝わるものとなった。

 新宿・歌舞伎町でサンドイッチマンをしているという咲太郎に、幼馴染みであるのぶ(工藤阿須加)とともに会いに行くなつ。なつが目にした歌舞伎町での咲太郎の姿は、戦時中に米兵を相手にタップダンスを踊っていたあの頃の咲太郎と重なるものだった。なつからしてみれば、あの時と変わらない兄・咲太郎は失望に値するものだったのかもしれない。「お兄ちゃんが何をしたいのか全然わからない!」と思いの丈をぶつけるなつに、これまで妹・なつを想って行動してきた(それが成功か失敗かはともかく)咲太郎も「(東洋動画に)落ちてよかった。俺たちは結局孤児なんだよ」と怒りを見せる。

 それでも、「お兄ちゃんのやりたいことってなに?」と問い詰めるなつに、母親代わりとなってくれた亜矢美(山口智子)が働いていた劇場「ムーランルージュ」を復活させたいと咲太郎は語る。

 人のために尽くす兄・咲太郎と、自分のやりたいことをやるために上京してきたなつ。2人の考えはどこまでもすれ違い、とうとうなつは「自分のために頑張ってよ。人のことは放っておいてよ」と泣き崩れてしまう。北海道で新たな家族に巡り会ったことで、自分のやりたい道を目指すことができたなつは、咲太郎に昔の北海道に来たばかりの、迷惑をかけちゃいけないと必死だった自分を重ねていたのかもしれない。そんな諍いの最中、見回りの警察が訪れ、一行は警察に捕まってしまう。

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