出会いのカジュアル化を進める「タップル誕生」 “おでかけ機能”でマッチングアプリはどう変化する?

「タップル誕生」担当者インタビュー

 「婚活」ではなく「恋活」をコンセプトとして掲げ、数あるマッチングサービスの中でも、カジュアル路線を追求している「タップル誕生」。AbemaTVやYouTubeを通じてエンターテイメント性の高いプロモーションを行っており、業界として「出会い系」から続くネガティブなイメージも残るなかで、オープンで楽しいイメージを伝えている。デートまでのストレスを軽減する新機能「おでかけ機能」を実装した、同サービスの永友絢子プロデューサーに、マッチングサービスの現状と、その中で挑戦していることについて聞いた。(編集部)

「タップル誕生」が“恋活”にフォーカスする理由

――「タップル誕生」(以下、タップル)はマッチングサービスの中でも若いユーザーが多く、「恋活」にフォーカスしたカジュアルなものになっています。

永友絢子(以下、永友):「婚活」より「恋活」にフォーカスしたのは、まだ結婚にリアリティがない若い世代の方にも、マッチングサービスを通じて気軽に恋を楽しんでもらいたい、と考えたからです。恋愛の自然な形を考えると、「この人と結婚するんだ!」と意気込んで付き合い始めるというより、友人関係から始まって、気がついたら好きになっていて……というものだと思いますし、結婚以前に、人のつながりを生むことを大事にしたい、と考えました。

――そういう意味では、「タップル」はタレントのマッチング企画を行ったり、YouTubeでバラエティー動画を投稿したり、AbemaTVで『アプリで恋して何が悪い』というリアリティーショーに完全協力したりと、エンタメ性の高い取り組みも話題になっています。

永友:そうですね。普通に見ていても面白いコンテンツを作ろう、というのはすごく意識しています。 宣伝っぽさが出るとユーザーは引いてしまいますし、結果として、サービスの魅力も伝わらないと思うんです。だから、恋愛のノウハウを伝えたり、カップルのあるあるネタで楽しんでもらったりしながら、最後に「タップル」を紹介できればいいかなと。AbemaTV『アプリで恋して何が悪い』に関しては、エンタメコンテンツとしての見せ方の部分で、サイバーエージェントグループの強みを生かすことができていると思います。人の恋愛模様を眺める、という人気番組は他にもありますが、タップルが完全協力することでリアルな内容となっており、番組を通しても、デートカルチャーを盛り上げていかれればと。

――「タップル」を使ってマッチングするためのポイントも教えてください。

永友:私自身も最近、男性社員にコンサルしてもらって、以前よりモテるようになったのですが(笑)、プロフィール写真の3枚を、顔写真、全身写真、そして趣味がわかる写真の3つにすると、とても反応がよくなります。3枚目の趣味写真は、例えば目線を外して、ワンちゃんと遊んでいるようなものですね。顔写真についても、アプリで加工したりせずに、自然に撮った方がいいんです。また、「タップル」はユーザー層が若いので、プロフィールに入れる一言は堅苦しくせず、絵文字を使うといいですね。そして、やっぱり一行目の目立つところに、「野球観戦が好き」とか、「犬を飼っています」とか、趣味を書いておくことです。1ビューで自分という人間が伝わるように、ということを意識するのが大事なんですよね。

――旧来のサービスですと、特に男性については職業や年収が大きなチェックポイントになると聞きました。

永友:もちろん、年収や社会的ステータスをチェックしている方もいらっしゃると思いますが、実際にカップルになった方々に話を聞くと、「野球好きの相手を探していた」とか、「収入の高い低いでなく、近い業界の人と出会いたかった」という人がほとんどです。これも「恋活」のカジュアルさによるところかもしれませんね。

――4月11日にリリースされた「おでかけ機能」も、「趣味」でつながることがコンセプトになっていますね。

永友:そうですね。「24時間以内にデートのお相手がみつかる」というキャッチコピーの通り、「お花見がしたい」、「○○という映画が見たい」など、女性が気になる「おでかけプラン」を設定して、それに合わせて、24時間以内に男性が具体的なデートのお誘いをする、という機能です。女性が具体的な希望を出して、男性がそこに「自分もいきたいと思っていたんです!」と声がけができるので、最初からデートの話ができます。

――例えば、週末にどこどこに旅行に行くから、現地で遊びたい、というのは?

永友:できます。「時間があるので案内しますよ」と言って、現地の人気店のURLなどを送って……という感じでデートプランができていくと面白いですね。時間についても、女性側でピンポイントに設定したり、「今夜」「週末」のように幅を持って決めたり、「日程は二人で決めましょう」と提案するようなタグもあるので、最初から都合の合う人とマッチングするできるのが、大きなポイントです。デートまでに何度もメッセージのやり取りをするのではなく、会えるまでの時間をもっと短くしていきたいと考えました。

 まだ「タップル」を利用していない方々からすると、「ガチで恋活をしてる」というふうに、少し引いて見てしまうところもあると思うんです。その中で、「おでかけ機能」は、「一緒に桜を見に行く人を探す」「ボーリング仲間を探す」「IT業界の人と飲み会をセッティングできる」など、よりカジュアルな目的に利用できるので、使いやすくなりますし、イメージも変わるのかなと思っています。

――ちょうど4月の新生活が始まる時期でもありますね。

永友:そうなんです。新しい人間関係が作りやすかったり、少し自分を変えてみよう、新しいことを始めよう、と思い立つ季節なので、ぜひ試していただけるとうれしいです。

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