マキシマム ザ ホルモン「F」はなぜ『ドラゴンボールZ』劇中歌に? 鳥山明先生からコメントも

マキシマム ザ ホルモン

 

 2014年12月29日のCOUNTDOWN JAPAN 14/15のステージで、その年の11月に突然発症した髄膜炎による入院&療養から完全復活を遂げたマキシマムザ亮君。2015年は1月から日本全国5か所を回るツアーを行うなど、これまで以上に精力的な活動が期待されるマキシマム ザ ホルモンから、新年早々ビッグなニュースが飛び込んできた。なんと、マキシマム ザ ホルモン「F」が劇場版『ドラゴンボールZ 復活の「F」』のバトルソングとして劇中で使用されることが決定したのだ。えっ? 「単に映画の挿入歌として流れるって話だろ」だって? いやいやいや、これはそんな淡白でビジネスライクな話じゃないんですよ。ホルモンのファンならば周知の話だと思いますが、改めてこの「F」という楽曲のバックグラウンドについて順を追って解説していきましょう。

 もともとこの「F」は、ホルモンが2008年にリリースしたダブルA面シングル“爪爪爪/「F」”に収録されていた曲。当時(そして今も)世界各地で実際に起こっている民族弾圧に対するホルモン流の異議申し立てというポリティカルな側面を持つこの曲のタイトル「F」には、『ドラゴンボール』の世界における宇宙最強のキャラクター「フリーザ」を示すアルファベットという意味だけでなく、「フリーダム」(彼らに自由を!)という意味も込められている。で、当然のようにこの時点で原作の鳥山明先生の許可を取っているわけもなく、歌詞の表記では「フリー◯ フリー○ フリー○ フリー○」と伏せ字になっていた。もしそれが理由で発禁になっていたらどうしたんでしょうね? ホルモン、相変わらずなかなかのチャレンジャーだ。

 さて、そんなグレーゾーン(笑)を彷徨っていたこの曲に、非公式ながらまさかのお墨付きが与えられたのがその4年後の2012年のこと。なんとホルモンの名古屋公演に鳥山明先生が娘さんとご来場。亮君は、偉大なる創造主の目の前で「フリーザ! フリーザ! フリーザ!」というあのリフレインを叫ぶという夢が叶ってご満悦。さらには楽屋にまで顔を出してくれた先生は、メンバーに似顔絵付きのイラストまでプレゼント。当時、そのイラストを浮かれてSNSにアップしたメンバーには、「ずるい!」「これが芸能人特権か!」「何かの間違いだろ!」と日本中から罵声が飛んだものだった(半分本当)。ちなみに鳥山明先生、ホルモンの面々とは「友人を通して知り合った」とのことですが、普段どのような交友関係をお持ちなのかちょっと心配になってくるエピソードですね。

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