欅坂46 石森虹花、努力で射止めた初フロントメンバー デビューからの葛藤と成長に迫る

 欅坂46の5thシングル『風に吹かれても』のリリースが10月25日に決定。先日の『欅って、書けない?』(テレビ東京/以下、けやかけ)で選抜発表があり、石森虹花が初めてフロント入りした。

欅坂46『真っ白なものは汚したくなる』(通常盤)

 今回、初のフロント入りを果たしたのは石森虹花、土生瑞穗、尾関梨香の3名。石森に関しては、今までメンバーの中で唯一3列目が続いていただけに、本人やファンにとっても悲願の結果と言っていいだろう。選抜発表の際には、「今まで後ろで頑張ってきてた分、ここで発揮できるように頑張りたい」と意気込みを語っていた。

 今年5月に20歳を迎えた石森は、愛くるしいルックスを持ち、大の犬好きとしても有名だ。『けやかけ』の企画「欅坂46頭脳ポンコツ女王」では初代女王に輝くほどのおバカキャラで、本人は「真面目で心配性でビビり」と自己分析していたが、石森の祖母は「虹花の一番良い所は笑顔が可愛いところ」と語っていた。また、各イベントでは最後まで深々とお辞儀するのが恒例で、ファンの間でも好感度がとても高い。

 雑誌『BUBKA 2017年7月号』に掲載された齋藤冬優花と石森のインタビューでは、齋藤が「私的には虹花とペアだと安心しきってるところがあって。欅坂は前に出てしゃべるのが苦手な子が多いので、普段は『自分が頑張らなきゃ!』と思ったりするんですけど、虹花はいつもしっかりしてるからいろいろ任せることができるんです」と石森への印象を語っている。メンバーから頼られることが多い齋藤が、グループの中で安心して頼れる存在が石森なのだ。

 石森がアイドルに憧れ始めたのは2〜3歳の頃。小学校5年生からアイドルオーディションを受け始め、16歳から本格的にアイドルを目指し地元宮城から東京に毎週通ったという。アイドルへの思い入れはメンバーの中でも人一倍強いと思われる。欅坂46の中でも、ダンスと演技力に定評があるほか、スタッフの問いに真っ先に手をあげるなど、何事も率先して行う積極性を備えている石森。アイドルとしての意識も高く、読者がほっこりするようなブログや、定期的に配信するSHOWROOMでもしっかりと視聴者とコミュニケーションを取り、少しずつファンを増やしていった。そんな地道な努力が伝わってくるのが、石森の人気の要因ではないだろうか。

 しかし、グループ結成間もない2015年12月の『けやかけ』で、石森は心理アナリストの亜門虹彦氏が行ったアイドル適性を測る心理テストで最下位に。結果を受けた石森が「ホントに最近自分がわかんなくて」と号泣し、実はネガティブでナイーブな心の持ち主であったことが明らかになった。5thシングル選抜発表後に放送されたSHOWROOMでは、「自分でも感じる、(アイドルに)向いていないかなって、たまに。でも好きだからやってます。ただそれだけなんですけど」と、2年経った今でもアイドル適性の結果が心にひっかかている様子を見せた。

 ただ、この2年前の心理テストの時に、虹彦氏から「逆に例えば意識が変わればどんどんアイドルの適性が高まっていくかもしれませんし、ないとしてもここでやっていれば、やがて女優さんとかアイドルとは違う道が見えてくるかもしれません」と言われ、MCの土田晃之からは「ここで悩んだのが2年後返ってくるからいいの、いっぱい悩みなさい」と励ましの言葉をかけられていたことも印象深い。石森の現状を踏まえると、この言葉はどこか未来を暗示していたような気がする。

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