VTuber界の歌姫 富士葵は“新しいアイドルの形”? デビューシングル『はじまりの音』から考察

富士葵は“新しいアイドルの形”?

 現在およそ5,000人が活動していると言われるバーチャルYouTuber(以下、VTuber)界において、“VTuber界の歌姫”として人気を誇る富士葵が、11月7日に『はじまりの音』でメジャーデビューを果たす。

【富士葵】デビュー曲『はじまりの音』ちょっと出し!!

 VTuberとは、主にクリエイターがモーションキャプチャ技術を駆使し、YouTube上などで3DCGのアバターを用いた動画配信者に使われている呼称で、YouTubeのみならずSHOWROOMやOPENRECなど活躍する場も広がっている。国内におけるVTuberの先駆者と言われるキズナアイを含めた“バーチャルYouTuber四天王”のほか、今年2月に初投稿し“ゲームが上手すぎる”と話題の猫宮ひなたは40万人の登録者数を達成するなど、次々と人気VTuberが誕生している。

 そんなVTuberの中でも、歌唱力No.1と言われているのが富士葵だ。スマートデバイスメディア事業を手掛ける、株式会社Smarpriseが「キミの心の応援団長」をコンセプトに富士葵のYouTubeチャンネル「Aoi ch.」を2017年12月に開始。その後、ゲーム実況とカバーソングを中心に動画を配信している。そんな富士葵の人気の理由は、やはり歌声が素晴らしいこと。伸びやかで透き通るような歌声は、どこか青春や哀愁を感じさせる心地良い世界観を創り上げ、最近では荒井由実(松任谷由実)の「ひこうき雲」のピアノ弾き語りや、アカペラで1人5役で歌い多重録音で作られた「Jupiter」など、テクニックにも磨きがかかり、聴くものを感動させる力がある。

【Cover】ひこうき雲/荒井由実(松任谷由実) Hikouki Gumo/Yumi Arai(Yumi Matsutoya)【弾き語り】
【多重録音・全部俺】JUPITER/富士葵【歌ってみた】

 また、YouTubeだけでなく外の世界でチャレンジしているのも魅力の一つだ。6月には『ソーシャルジン』(TOKYO MX)に出演して街ブラレポートをしたり、食フェスとエンターテインメントをコラボさせた日本初のイベント『Fight!』の公式応援団長に就任し、リアルイベントで初ライブを開催、アニメ『魔法少女サイト』(MBS、TBSほか)で声優デビューを果たすなど、1人のタレントとして活躍し、VTuberの可能性を広げている。こうした番組や動画を通じ、バーチャルな存在でありながら、まるで実在するかのようにファンと接しているのも特徴だろう。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる