吉岡里帆、松岡茉優、土屋太鳳、池田エライザ……歌声に注目したい新世代女優

 女優の吉岡里帆が、12月5日に放送される音楽特番『2018FNS歌謡祭』(フジテレビ系)の第1夜に出演。映画『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』から生まれた阿部サダヲとのユニット・シン&ふうかとして「体の芯からまだ燃えているんだ」をテレビで初歌唱する。

シン(阿部サダヲ)&ふうか(吉岡里帆) あいみょん(作詞・作曲)『体の芯からまだ燃えているんだ』Music Video

 『FNS歌謡祭』は、平井堅と平手友梨奈(欅坂46)や、谷村新司と壇蜜など、毎年様々なアーティストのコラボを行ってきた番組であり、今回は歌手として登場する吉岡里帆が一つの目玉となっている。

 三木聡監督の映画『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』で、吉岡は声が小さすぎるストリートミュージシャンのふうか役を演じた。驚異の歌声をもつ世界的ロックスター・シン(阿部サダヲ)に出逢うことでふうかが大きく成長し、最後はシンの意志を継承するかのごとく「絶叫の歌姫」として、「体の芯からまだ燃えているんだ」を歌い上げる。

阿部サダヲ&吉岡里帆があいみょん作詞作曲の楽曲を生熱唱!映画「音タコ!」一夜限定ライブ開催

 この楽曲は吉岡と公私ともに親交のあるあいみょんが作詞・作曲を手掛け、映画におけるクライマックスまでのシンとの関係を凝縮したような歌詞が印象的だ。それに加え、低めの声の吉岡から絞り出される高い音域から入る魂のこもった歌声から始まり、駆け抜けるような疾走感のある曲調も聴き心地がいい。この映画でギターと歌に初挑戦した吉岡。一夜限りのライブイベントで吉岡と阿部がサプライズでデュエットした際は、実際にアコースティックギターを弾き、映画やMVと比べても遜色のない声で歌い上げた。この2人の歌声が実に相性が良く、『FNS歌謡祭』でのパフォーマンスにも期待できる。女優の吉岡しか知らない人には良い意味でイメージが覆されるだろう。

松岡茉優

 松岡茉優は、自身が出演するファッションブランド「ROPE' PICNIC」のウェブ動画「どんなときも。 song by 松岡茉優」にて、槇原敬之の名曲「どんなときも。」を歌唱している。ヒロインから敵役まであらゆる役柄を演じ分け、その演技の緩急の差は若手随一と言える実力派女優。世間に注目された2013年のNHK連続テレビ小説『あまちゃん』では、劇中に登場するアイドルグループ「GMT」のリーダー役を演じ、『第64回 NHK紅白歌合戦』にも出演している。

ロペピクニック「どんなときも。song by 松岡茉優」ミュージックビデオ

 元々松岡はアイドル好きで、中でも9期メンバー加入後のモーニング娘。が好きと公言。本人役で主演した2016年のドキュメンタリー風ドラマ『その「おこだわり」、私にもくれよ!!』(テレビ東京系)は、松岡が俳優を辞めアイドルを目指すことを決意し、最終回に憧れのモーニング娘。’16へ加入して、実際のコンサートでパフォーマンスを見せるという展開を迎える。物怖じぜず、他のメンバーに混ざっても全く違和感がない生歌とダンスを披露し、女優としての姿勢と変わらないストイックさを感じさせ、ドラマとリアルの境界線を超えた瞬間でもあった。

 「どんなときも。」では、囁くように歌う松岡。撮影後のインタビューで「歌のうまさは歌手さんではないからできないんですけど、俳優として“歌の心”みたいなところを理解したいなと努めました」と話していた松岡。彼女なら今後も歌う役が巡ってくる予感がする。

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