丘みどり、「紙の鶴」で三度目の『NHK紅白歌合戦』に意欲 “折り鶴スピード作成チャレンジ”も

丘みどり、三度目の紅白出場目指す

 2月13日に新曲『紙の鶴/能登は冬色』を発売した演歌歌手の丘みどりが、2月15日に東京・渋谷MODI入口特設ステージにて、『紙の鶴』発売記念フリーライブを開催した。3メートルの紙で折られたという巨大な金色の折り鶴が飾られたステージに、オレンジ色の華やかな振り袖をまとった丘が現れると、彼女の明るく温かいオーラが会場を包み込んだ。当日は雪が舞い散る真冬日という生憎の天候にも関わらず多くのファンが詰めかけ、丘は「大丈夫ですか?」と集まったファンを気づかいながら「紙の鶴」と「能登は冬色」を熱唱。寒さを吹き飛ばす情熱的な歌声でファンを魅了し、道行く人も足を止めてしばし歌声に聴き惚れていた。

 また「紙の鶴」に掛けて、「折り鶴スピード作成チャレンジ」というイベントも開催されている。世界記録は5分間に13羽とのことで、「紙の鶴」が流れる4分44秒の間に何羽の鶴を折れるかチャレンジするというもの。13羽以上折れた人は証拠の動画を送ると、丘みどり本人がご自宅へ突撃訪問するというサプライズもある。この日のイベントでは、丘から「小さい紙で、空中で浮かせて折ると折りやすいです」とアドバイスもあった。

 この日披露した「紙の鶴」は、「みなさんの心に寄り添えるような、温かい曲をお届けしたい」との丘の思いを受け取って、「鳰の湖」や「霧の川」などを手がけた弦哲也が作曲。前田俊明の編曲による、アコーディオンや笛、鼓などを使った牧歌的なサウンドや、下町感のあるイントロの流麗なメロディも印象的だ。歌詞は、西城秀樹の「傷だらけのローラ」や美空ひばりの「裏町酒場」などで知られるさいとう大三が手がけた。子どものころに誰もが折ったことのある折り鶴に、今は逢えない大切なあなたに逢いたいと願いを乗せたもので、願掛けのようにひと折りひと折りに気持ちを込めるいじらしさに切なる思いが溢れてくる。〈ゆくら ゆくらに 春の岬を 飛んでゆく〉というフレーズからは、ゆっくりとゆらゆらしながら折り鶴が願いを運ぶ様子がうかがえ、伸びやかさのある歌声が、春のような温かさで、やさしく聴く者を包み込んでくれる。

 「能登は冬色」は、「紙の鶴」と同じ三者が作詞作編曲を手がけた。「紙の鶴」とは一転“ザ・艶歌”といった楽曲で、「紙の鶴」が聴く者の寂しさを包み込んでくれる母性とするなら、こちらで見せるのは、港でひたすら男を待ち続ける女の顔だ。能登半島の雪景色や、日本海に白波が立つ情景が浮かぶ力強いサウンドは実に力強く、北陸の冬の厳しさに重ねて、港の女の悲恋の物語が展開されていく。丘の歌声には切ない情感がたっぷりと込められ、実にエモーショナルの一言。猛吹雪のなかでも動じない、女性の凜々しさと色艶が、にじみ溢れ出ていた。

 2005年に演歌歌手としてデビュー、苦節10年を経て2016年に「霧の川」が自身初のチャート1位を獲得した丘みどり。その勢いに乗り、2017年に「佐渡の夕笛」で念願の『NHK紅白歌合戦』に初出場を果たし、昨年末は「鳰の湖」で2年連続の出場となった。イベントでは「今年はこの「紙の鶴」と「能登は冬色」で、三度目の『NHK紅白歌合戦』を目指します」と、決意を新たにした丘。出会いと別れが交差する、春という季節にぴったりの「紙の鶴」。女性の悲恋を、美しく艶やかに歌い上げた「能登は冬色」。丘みどりの演歌の世界がいっそう魅力を増した2曲に、3年連続『紅白』出場への期待が高まっている。

(文=榑林史章)

■リリース情報
『紙の鶴』
発売:2019年2月13日(水)
【通常盤】¥1,204(税抜)
<CD>※全形態共通
1 紙の鶴
2 能登は冬色
3 紙の鶴(オリジナルカラオケ)
4 紙の鶴(一般用半音下げカラオケ)
5 能登は冬色(オリジナルカラオケ)
【DVD付】¥1,389(税抜)
  <DVD>
「紙の鶴」ミュージックビデオ
<映像特典>ミュージックビデオメイキング映像
<映像特典>丘みどり本人による振付映像
<特別収録>弦哲也先生による「紙の鶴」歌唱指導

■「紙の鶴」発売記念特別企画
折り鶴スピード作成 世界記録に挑戦
詳しくはこちら

■ライブ情報
『丘みどり コンサート2019 ~演魅~』
5月25日(土) 茨城 取手市民会館
6月7日(金) 神奈川 相模女子大学グリーンホール(大ホール)
6月8日(土) 兵庫 姫路市文化センター大ホール
6月9日(日) 大阪 大阪国際交流センター大ホール

オフィシャルサイト

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