WANIMA「アゲイン」に込められた挑戦へのパワー ドラマ『メゾン・ド・ポリス』主題歌を聞いて

 WANIMAが本日3月8日放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に出演し、新曲「アゲイン」(4thシングル『Good Job!!』収録)を披露する。同曲は現在放送中のドラマ『メゾン・ド・ポリス』(TBS系)の主題歌としてオンエア中のナンバーである。

WANIMA『Good Job!!』(通常盤)

 WANIMAは、全員が熊本県出身のKENTA(Vo/Ba)、KO-SHIN(Gt/Cho)、FUJI(Dr/Cho)の3人からなるロックバンド。パワフルな演奏スタイルはもちろんのこと、3人のはちきれんばかりのビッグスマイルも印象的なバンドである。WANIMAの魅力の一つは、彼らの人柄と、演奏する音楽がリンクしていることにある。代表作「ともに」は、レコーディングの前日に平成28年(2016年)熊本地震が発生し、熊本出身バンドとして〈生きて耐えて時に壊れ泣いて迷う影に笑顔咲き誇る〉と歌う姿は、等身大の彼ら自身だった。

 今回の「アゲイン」も、歌い出しでWANIMAだとわかるような、彼ららしいポジティブさに溢れる一曲。覚えやすいメロディとストレートな歌詞も健在だ。メンバーは曲について、「何度もトライし、書き直し、辿り着いた一曲。WANIMAにとって大事な曲です。だからもうバンド名を『アゲイン』にしようかな」「東京都在住熊本県出身『アゲイン』です!」(3月3日深夜放送『Love music』フジテレビ系)と話していたように、まさに彼ら自身を投影した曲であると言えそうだ。

 〈何度目の挑戦? 誰かが台無しにした日も 誰もが大事に想う日も 優しさだけじゃ癒えない 理屈や理由ならいらない このままじゃ終わりたくないから〉という歌詞は、失敗しても立ち上がろうとするリスナーを応援してくれるものであり、バンド自身もさらに一歩前へ進もうとする熱い想いが感じられる。さらに〈このままじゃ終われない〉という部分は、主題歌となっているドラマ『メゾン・ド・ポリス』の物語ともリンクしている。このドラマは、シェアハウスに住む元刑事のおじさまたちが「再び」活躍していく、まさに「アゲイン」に満ちた話なのである。

 おじさまたちに刑事という過去があったように、「アゲイン」という言葉には、前提として過去の存在がある。「アゲイン」で〈懐かしくて もう一度 焼き付いて離れない〉と歌われるように、懐かしく思うような過去があるからこそ、未来に挑戦していこうという曲だ。

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