Da-iCE 大野雄大、歌声から伝わる音楽への愛情 CHEMISTRY 川畑要を迎えたプレミアムライブ

Da-iCE大野雄大、ライブで伝えた音楽への愛情

 「人生なんかついてない」「自分だけ不幸な気がする」そんな風に溜息をついた経験が誰しもあるのではないだろうか。「そんなことはない」と頭ではわかっていても、そこから一歩踏み出すのは簡単なことではない。

大野雄大

 4月5日、神奈川・新江ノ島水族館 相模湾大水槽前特設ステージで〈辛くないことなんてない 乗り越えて来た事の全てが 僕の全てになる〉と決意の歌を響かせたアーティストがいる。彼こそ大野雄大、5人組ダンス&ボーカルグループDa-iCEのメンバーとして活躍するボーカリストだ。この日は彼の30歳を記念して作られた初ソロアルバム、『この道の先に』リリースを記念して開催されたプレミアムライブ。運よくチケットを手に入れたファンで会場は埋め尽くされた。

 ピアノ伴奏が流れ本人が現れると、大きな歓声が会場に響く。1曲目を飾ったのは、「MY DEAREST」だ。ひとりひとりに語り掛けるように歌う大野の姿は穏やかで、その歌声はすべてを包み込むよう。〈あなたにもらった この時〉という歌詞には、ファンの応援のおかげでステージに立てていると言わんばかりの熱がこもっていた。

 今までバラードはあれど、恋愛の曲はなかったという大野。「恋愛のバラードって裸で立ってる気分」といい歌い始めたのは、「僕らの不確か」だ。恥ずかしいと言いつつも確実に誰かを描いている視線に、思わずどきりとさせられる。「いつかまら会えるなら」でも4オクターブの美声を響かせ、観客をおおいに魅了した。

 続いて披露されたのは松田聖子の「あなたに逢いたくて~Missing You~」のカバー。カラオケなどで好んで歌ってきた曲ということもあり、ニュアンスのつけ方や一音一音の発声に愛を感じずにはいられない。Eaglesの「Desperado」も伸び伸びと深みを持ってカバー。自分の楽曲だけでなく誰かの音楽も愛し大切に歌いあげる彼の姿は、本当に音楽や歌が好きなのだということを物語っていた。

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