AKB48と乃木坂46、坂道AKBでの経験をどう活かすか 「裸足でSummer」コラボを機に考える

 7月6日に放送される『THE MUSIC DAY 2019 〜時代〜』(日本テレビ系)が、10種類のスペシャルメドレーを展開。なかでもAKB48と乃木坂46が多くのメドレーに挑戦するとあり、話題になっている。

乃木坂46『Sing Out!』(通常盤)

 AKB48は、ツッパリメドレーでAKB48+なちゅによる「マジスカロックンロール」を、歴代アイドルメドレーでは、アグネス・チャンと「ひなげしの花」、松本伊代と「センチメンタル・ジャーニー」を披露する。グループ単体では、天地真理の「恋する夏の日」、南沙織の「17才」、AKB48+オールラインナップでは「恋するフォーチュンクッキー」をパフォーマンスするという。

 一方乃木坂46は、荻野目洋子と「ダンシング・ヒーロー(Eat You Up)」を歌唱するほか、単体では、松田聖子の「青い珊瑚礁」、キャンディーズの「年下の男の子」をパフォーマンス。アイドルシーンを牽引しているグループが、時代を超えて往年のアイドルの名曲を披露していく。

 そして最大の見せ場となるのが、AKB48と乃木坂46による「裸足でSummer」だろう。AKB48が乃木坂46の楽曲をパフォーマンスすることも新鮮だ。また、このコラボで思い出すのはやはり坂道AKB。これはAKB48グループと乃木坂46、欅坂46、日向坂46の選抜メンバーで構成されたユニット。日本を代表する各アイドルグループの代表メンバーが揃うことからファンからの注目度も高い。

 そこで、まずは坂道AKBの歴史を振り返ってみたい。第1弾「誰のことを一番 愛してる?」は、2017年3月に発売されたAKB48の47作目のシングル『シュートサイン』のカップリング曲として収録された。センターは平手友梨奈(欅坂46)だ。松井珠理奈(SKE48)、宮脇咲良(HKT48)、伊藤万理華(元・乃木坂46)、齋藤飛鳥(乃木坂46)、堀未央奈(乃木坂46)、今泉佑唯(元・欅坂46)、長濱ねる(欅坂46)など、錚々たるメンバーが選ばれた。そして、そんななかで平手がセンターを務めたことや、AKB48の若手代表として小栗有以が抜擢されたことも話題となった。

 同曲のパフォーマンスでは、やはり平手が圧倒的な存在感を放っているものの、他のメンバーも引けを取らない。松井や岡田奈々は怒りすら感じる気迫溢れたダンスを見せつける一方、齋藤は空虚さのある独特の表現力を発揮。各メンバーがそれぞれの“らしさ”を見せつけ相乗効果を生んでいた。

 続いて第2弾は「国境のない時代」。同曲は、2018年3月に発売されたAKB48の51作目のシングル『ジャーバージャ』のカップリング曲として収録された。センターは長濱ねるだ。さらに同曲からは、けやき坂46(現:日向坂46)も参入。けやき坂唯一の選抜メンバーには加藤史帆が選ばれた。

 そして第3弾が「初恋ドア」だ。これは、2019年3月に発売されたAKB48の55作目のシングル『ジワるDAYS』のカップリング曲。センターは乃木坂46の山下美月だ。同曲ではこれまでのフロントメンバーは参加しておらず、梅山恋和(NMB48)、坂口渚沙(AKB48)、下尾みう(AKB48)、矢作萌夏(AKB48)、山内瑞葵(AKB48)、瀧野由美子(STU48)といった若手次世代エースが目立つメンバー構成となった。特に下尾は、2018年に韓国で放送された『PRODUCE 48』に出演しており韓国でも大人気。そんな彼女が抜擢されたことで、坂道AKBは日本だけでなく韓国でも一気に注目を集めている。坂道AKBをきっかけに坂道グループの存在を知った韓国人ファンも多いのではないだろうか。

 また、加藤史帆、小坂菜緒をはじめとした日向坂46メンバーも数多く抜擢。そんななかでセンターである山下が、主張しすぎることなく自然な立ち振る舞いをみせているのが印象的だ。山下が中心にいることによって、各メンバーの魅力も引き立っているようにすら思えるのだ。

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