NEWS 加藤シゲアキ、ジャニー喜多川に別れを告げるーー蘇る思い出ともに捧げた感謝の言葉

「入院中、ジャニーさんに伝えたいことがあったのに、顔を見た途端、これまでのたくさんの記憶が蘇り、言葉になりませんでした……」

 ジャニー喜多川社長の死去に伴って、ジャニー事務所は所属タレントのコメントを発表した。その中で、ひときわ率直な気持ちを述べていたNEWSの加藤シゲアキ。小説家としても活躍する、いわば“言葉のプロ“とも言える加藤が、冷静に気持ちを整理することができないほど溢れた想い。恩師であり、芸能界の父に贈る言葉を模索した加藤の心情を思うと、胸が痛む。

 加藤は、ジャニー喜多川社長が亡くなった7月9日の2日後に、32歳の誕生日を迎えた。彼がパーソナリティを務めるラジオ『SORASHIGE BOOK』(Fm yokohama)の7月14日放送回では、オープニングから誕生日の話題になるも「あ、私32歳になりました〜(スタッフ拍手)。アハハ、ありがとうございます(笑)。何も変わりはしませんけどね。32歳になりまして、ハイ、今年も頑張っていきたいと思います! 素敵なケーキもありがとうございました。詳しくはブログの方で」と、サラリと大人の対応を見せ、通常モードで展開された。

 『SORASHIGE BOOK』は、音楽や映画、写真、小説など、文化系男子の加藤らしいトークが魅力。この日は、関ジャニ∞の丸山隆平との雑誌『Myojo』での連載「GIRLFRIENDS」の思い出話から京大・吉田寮の話になり、サカナクションのアルバム『834.194』を紹介したかと思えばナイロン糸から釣りの話になり……1つの言葉から次々と連鎖していく加藤のトーク。また短編小説集『行きたくない』に描き下ろした「ポケット」についてリスナーからの感想が届くと、とんかつナポリタンから学生時代の景色が広がっていく。

 発すれば、脳内にワッと広がっていく加藤の言葉のチカラ。それゆえに、ジャニー喜多川社長を前にしたときには、何から伝えたらいいのかわからないほど様々な思い出が駆け巡ったのだろう。悲しい旅立ちから数日が経ち、思い出の脳内映像が一通り再生されたと思われる今、「ちょっとこの場をお借りして、話させていただきたいことがあります」と、加藤はゆっくりと口を開いた。

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