わーすたが明かす、ライブに賭ける情熱と本音「アイドルという概念を捨てて観てもらいたい」

わーすたが語る、ライブへの情熱と本音

 わーすたが7月より3カ月連続でYouTubeにて発信してきた完全撮り下ろしのSTUDIO LIVE。グループとして初の試みは、ライブに定評のあるわーすたの真髄を見せつけるに相応しいコンテンツだ。avexチャンネルのメイン動画に加え、NEKONOTE BANDとして参加するYouTuberミュージシャンの各チャンネルではマルチ演奏動画も同時公開。難易度の高いわーすた楽曲をテクニカルに演奏する様は、アイドルファンのみならず幅広い音楽ファンが楽しめる内容となっている。

わーすた / STUDIOLIVE PLATONIC GIRL

 そんな、わーすたとNEKONOTE BANDが2019年10月8日、代々木公園野外ステージにて『わーすた FREE LIVE “ゆうめいに、にゃる!!!!!”』を開催する。バンドスタイルで行われるこのライブは、この企画の集大成といえるものであると同時に、わーすたの“いま”と“これから”を示す大きな分岐点になることは間違いないだろう。

 これまで幾度となく彼女たちに話を聞いてきたが、今回あらためてフリーライブを目前にした今の気持ちをたっぷりと語ってもらった。グループ結成5年目に突入したわーすたが、このライブに賭ける熱い想いを、存分に感じて欲しい。(冬将軍)

一番見せたい姿を見せられたスタジオライブ企画

ーー前回話を伺ったのは、スタジオライブの収録現場でした。あれから実際に映像が完成してアップされ、見た人の反応もみなさんに届いてると思いますが、心境はいかがですか?

三品瑠香(以下、三品):幅広く選んだ5曲なので、毎月アップされる度に「こんなわーすたが見られた!」という反応をもらったりして嬉しいです。バンドスタイルということで、今までとは違うわーすたを見てもらうことができました。ライブでもなく、MVでもない、新たな試みの中でのパフォーマンスやそれぞれの表現の仕方を見てもらえる機会だったので、すごく新鮮な気持ちになりました。おかげさまで良い反応も多くて、安心しています。

廣川奈々聖(以下、廣川):「PLATONIC GIRL」と「スタンドアロン・コンプレックス」の2曲が、とくに反応が良いですね。どちらもみきとPさんに書いていただいた曲なんですけど、激しいロックとしっとりとしたバラード、両極端に振り切っているので、これまでのわーすたのイメージとは違うところがあって、新鮮なんだと思います。

三品:映像として見るのに適しているというか。ライブで映える曲と、スタジオライブの映像として映える曲。「PLATONIC GIRL」と「スタンドアロン・コンプレックス」はそれに合う2曲だったなと思っています。「スタンドアロン・コンプレックス」は想像以上の反応をいただいているので嬉しいですね。

わーすた / STUDIOLIVE スタンドアロン・コンプレックス

ーー歌とダンスの絡み合う様相が、演劇のラストシーンのようなドラマチックさで惹き込まれます。

三品:とくに凝ったセットもないスタジオだからこそ、3人のダンスが映えて、見ていると心を打たれるんですよね。あの感じがすごく良かったです。

松田美里(以下、松田):「スタンドアロン・コンプレックス」は、前向きというよりも、ちょっと過去を思い返して浸るというか、これまで青春を捧げてやってきた、それがあるからこその決意のある強い歌詞。3周年ライブで初披露して、自分たちでも新鮮に感じた曲です。そういう部分もあらためて映像を通して、いろんな人に見てもらえるというのは嬉しいです。

ーー情感たっぷりの歌に、情熱的なダンスと表情にグッときます。

松田:ライブだと髪の毛がぐちゃぐちゃになったりするんですよ。それに、遠くの席からは見づらかったりしますよね。でも、スタジオライブでは見て欲しい場面をしっかり見てもらえるので。細かいところ、動きや表情だったり、気持ちを曲にぶつけているところに注目してほしいです。

ーーこの取材時点(2019年9月末現在)で「PLATONIC GIRL」は24万再生、「最上級ぱらどっくす」は18万再生といった、再生回数にも良い反応が現れています。

三品:「PLATONIC GIRL」はこれまで公式から映像が出ていなかったので、このスタジオライブの映像で曲を知ったり、わーすた自体を知ってくれた方もいて。「YouTube、すごいな」って思いました。

廣川:「PLATONIC GIRL」はみきとPさんもセルフカバーをアップされているので、ボカロ方面から来てくれる方もたくさんいたり。

小玉梨々華(以下、小玉):バンドのメンバーさんもそれぞれすごい方々なので。メンバーさんのファンの方がこれでわーすたを知ってくれて、いいなと思ってくれたりもして。ありがたいです。

ーー動画についたコメントを見ると、これではじめて知った方や、はじめてちゃんと見た(聴いた)、という方もすごく多いですよね。そして、そういう人たちも良い反応をしているのが印象的です。

小玉:わーすたを深く知らない方って、変わった歌詞と変わった曲という、ぶっ飛んでるイメージがあると思うんですけど、そういう方が「PLATONIC GIRL」や「スタンドアロン・コンプレックス」を見て、楽曲の幅広さだったり、パフォーマンス力に驚いてくださったり。YouTubeのコメントやTwitter、SNSを通しての反響も大きかったので嬉しいです。「ただぶっ飛んでるだけじゃないぞ」っていうことを、今回伝えられたと思います。

廣川:ぶっ飛んでるイメージが多くの方にある中で、私たちが本当に見せたかったのは、いろんなジャンルの曲を歌うわーすたなんですよ。それを今回きちんと見せることができた。そのことがいちばん大きいと思っています。もしかしたら、見る人によっては「わーすたって何がやりたいの?」と思われてしまうのかもしれないけど、やっぱり見せたいのはどんな曲でもこなす、オールマイティーなわーすたなんです。

わーすた / STUDIOLIVE 最上級ぱらどっくす

ーーはじめてわーすたを知る人にも魅力が伝わる動画だと思いますし、長く応援して来たファンにとっても、いつもと違った側面から、歌の良さと楽曲の良さが伝わる動画だとも思いました。

坂元葉月(以下、坂元):ファンの方が「最上級ぱらどっくす」のスタジオライブを見て、「今までコールをガンガン入れて、ライブで盛り上がる曲だと思っていたけど、めちゃめちゃいい歌詞だし、あらためて好きになった」と言ってもらえて。「うるチョコ(うるとらみらくるくるふぁいなるアルティメットチョコびーむ)」もいつもは台詞で終わるんですけど、スタジオライブではみんなでわーって盛り上がったまま締めたり。バンドさんと作ることによって、新たな曲の良さが前面に出たのも良かったし、それをちゃんとファンの方にも感じ取ってもらえたことも嬉しかったです。

わーすた / STUDIOLIVE うるとらみらくるくるふぁいなるアルティメットチョコびーむ

松田:そうそう、「これ、生で歌ってるの?」というコメントを見つけたんですよ。それに対して「生で歌ってるわけないじゃん」っていう返信があって。「ちゃんと歌ってるのに、歌ってないと思われてる、シメシメ」っていう気持ちと、伝わってない悔しさがダブルで押し寄せて来て……、「PLATONIC GIRL」にあったコメントなので、私は歌ってないんですけど(笑)。

一同:(笑)

三品:細かく聴いたらわかるんで。ちゃんと聴いて欲しいですね。

廣川:生歌で必死に歌ってるけど、顔の表情は崩さず頑張ってます(笑)。

松田:生歌だと思われないほど、これだけ歌える2人と一緒に踊って、一緒に曲を作り上げて。こうやってYouTubeに出したことによって、ファンの方だけでなく、いろんな人の目にも触れてもらえてることをそのコメントで感じたし、再生回数がそれだけあるというのは、認めてもらえてるんだという実感もあるので、やっぱり嬉しいです。

ーーアイドルファンの一部で起こりがちですからね、“生歌”論争は……。

松田:やっぱりアイドルに対する偏見ってありますからね。それをわーすたが壊していきます!

わーすた / STUDIOLIVE NEW にゃーくにゃくにゃ水族館2

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる