King & Prince、全方位で活躍し続ける理由 柔軟さを武器に磨かれる個とグループの魅力

 King & Princeが、今夜10月18日放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に出演し、4thシングル曲「koi-wazurai」を披露する。平野紫耀主演の映画『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』主題歌に起用された本作は、King & Princeらしいポップなラブソング。キャッチーなサビ、歌い出しからソロパートが充実しており、一人ひとりの歌声を堪能できるとあって、多くのファンから支持されている1曲だ。

 8月28日に発売されるやいなや、初週売上39.9万枚を記録。デビューシングル『シンデレラガール』から4作連続で初週30万枚超えは、KinKi Kids、KAT-TUNに次ぐ史上3組目だというから、今後の躍進がますます楽しみになる。

 振り返れば、この3組に共通するのは、ジャニーズJr.時代から人気を博し、満を持してCDデビューを果たした経緯を持つグループだということ。なかでもKing & Princeは、ジャニーズの伝統を受け継ぐ優等生中の優等生、といっても過言ではない。

 これまでジャニーズでは、様々なタイプのグループが誕生してきた。ステージ衣装に身を包み、ショービジネスの本場アメリカ仕込みのパフォーマンスを披露するスタータイプから、次第にカジュアルファッションを着こなすクラスの同級生のような距離感で憧れるタイプへと変化。

 いつしか歌って踊れるだけではなく、トーク力、演技力、MC力、自ら作詞作曲や舞台の演出を手がけるクリエイティブ力。さらにはニュースやスポーツのキャスターや、作家として活躍するメンバーまで現れてきた。

 何足ものわらじを履きこなしてこそ、ジャニーズアイドル。生き残るためには、「コレ」といえる強みがなければならない……そんなセルフプロデュース力が求められるようになっていった。CDデビューを夢見て、多くのライバルと切磋琢磨するジャニーズJr.にとっては、なおのことだ。

 自分には何があるのか。オリジナルの魅力を見つけて磨いていくこと。そんな少年たちの模索が続く中、誕生したのがKing & Princeというグループだ。

 平野は超がつくほど天然なのに踊るとキレッキレという隠れた努力家。最年長&リーダーなのにいじられ役な岸優太はミュージカル仕込みの歌唱力で圧倒する。関西ノリで的確にツッコミを入れる永瀬廉はツンデレのギャップがたまらない。ファンから「国民的彼氏」と称される神宮寺勇太はチャラそうに見えて実は一番男気にあふれる。最年少で甘えん坊な高橋海人はその弟感あふれる愛されキャラを発揮。また小悪魔的な可愛さと健気な頑張り屋という顔を持ち合わせる岩橋玄樹については誰もが応援せずにはいられない。

 2018年にデビューした段階で、各々の個性は光るものがあり、歌やダンスのスキルは年々レベルアップを求められる先輩の舞台やステージで磨き上げられていた。デビューイベントでは堂々としたステージを披露し、さらには軽妙なトークを繰り広げて笑いを誘う余裕も見せる。

 そんな息の合った彼らのパフォーマンスを見ていると、2017年に『サマステ 〜君たちが〜KING’S TRASURE』で6人が集まったとき、「やっぱりこのメンバーだ」と確信した平野を中心に、自らジャニー喜多川社長にデビューを直談判したというエピソードを思い出させる。

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