桐山漣、仮面ライダー俳優からの飛躍ーー『コードネームミラージュ』で見せた“静かな熱さ”

桐山漣のハードボイルドな魅力

 仮面ライダーシリーズが輩出してきた人気俳優は数知れないが、ハードボイルドな世界を意識した『仮面ライダーW』(テレビ朝日系)で主演を務めた桐山漣もそのひとり。同作は菅田将暉とのW主演によって人気を博した。その桐山が、テレビ東京の深夜ドラマ『コードネームミラージュ』でふたたびハードボイルドな世界に帰ってきた。感情を出さないクールな主人公役ではあるが、その内に、桐山自身の持つ熱を感じさせる作品になる可能性がある。

 4月8日から放送を開始した挑戦的なプロジェクト『コードネームミラージュ』は2クール、全25話にわたって放たれる大型企画だ。『サクラ大戦シリーズ』、『魔神英雄伝ワタルシリーズ』の広井王子が原作を務める完全オリジナル作品で、過去の任務によって脳の一部を損傷し、感情と記憶を失った主人公のミラージュ/森山真一(桐山)が、警察内の特殊部隊K13のトップエージェントとして表だっては解決できない犯罪を秘密裏に処理していく。

 人並み外れた身体能力を持つミラージュを演じるにあたり、ボディアクションやガンアクションを1から叩き込んでいったという桐山。殺しのプロとして徹底して無駄のない、近接格闘術によるファイトスタイルに挑戦している。

 第1回目から最新VFXを駆使し、色調を落とした画面とこだわり抜かれた音楽をバックに、美しく任務を遂行してみせた桐山。過去を無くしたミラージュはほとんど言葉を発しないキャラクターであり、殺しの動きと瞳の感情に表現が集約される難しい役柄。しかし高級スーツとメガネ姿という女性ファンを惹きつける外見もプラスとなり、初回から主演としての存在感をいかんなく発揮した。物語はまだまだ謎だらけだが、ミラージュ自身の謎についても本作の魅力だと桐山自ら語っている。強烈なオーラを放つ敵役・武田真治との、この先に待つ直接対決も楽しみだ。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アクター分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる