新木優子と馬場ふみか、“横雪”コンビの成長 『コード・ブルー』ツンとデレの真逆な性格を読む

新木優子と馬場ふみか“横雪”コンビの成長

 今シーズンのドラマの中でも高視聴率をキープし、月9復活の兆しを見せている『コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~THE THIRD SEASON』(フジテレビ系)。1stシーズンから9年、前作から7年ぶりとなるこのドラマは、主要キャストの成長ぶりを楽しむだけでなく、新人育成もまたテーマとなっている。中でも今回注目したいのは、新規加入した新木優子と馬場ふみか。新木演じるフェロードクターの横峯あかりと、馬場演じる新人ナースの雪村双葉は、“横雪”コンビとしてファンから親しまれている。同ドラマでは性格が真逆の役柄を演じている二人。また、最近はモデルだけでなく、若手女優としても頭角を現している彼女らについて考察してみたい。

 新木と馬場は、ドラマ放送前からオーディションシーンが公式サイトで公開され、新木は感情に緩急のある演技を、馬場は感情のこもった熱い演技を見せていた。増本プロデューサーは二人の起用を決めた理由について「新木さんは20代前半の爽やかさとあどけなさを持ち合わせながらも、時折見せる力強い眼力にひかれました」「馬場さんはドラマの経験は正直浅いです。が、それが嘘なのではないかと思うほどの確かな芝居を見せてくれました。オーディションでの徐々に感情を高めていく芝居にはむしろベテランの安定感を感じるほどで、すごい若手がいるんだなと驚きました」(引用:テレビドガッチ/新木優子&馬場ふみか『コード・ブルー』出演決定!オーディション秘話が明らかに)と語っており、放送前から新キャストとしての大きな期待が寄せられていた。

 新木は、今年女優として一気にブレイク。前期はドラマ『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』(カンテレ・フジテレビ系)と『100万円の女たち』(テレビ東京、Netflix共同制作)に出演し、『CRISIS』では凄腕の元・ハッカー役でアクションにも挑み、『100万円の女たち』では休業中の世界的大物女優役を演じた。両作とも精神的に自立した強い女性を演じ、女優として経験値を一気に上げた印象だ。

 「“今どき女子”感を意識しています」(引用:公式サイト)という新木演じる横峯は、ドラマ『救命病棟24時』(フジテレビ系)に憧れて医師になった。積極的で物おじしない明るい性格だ。ただ、現代っ子特有のどこかマイペースな部分がある反面、素直な性格からか現場の雰囲気に飲み込まれて、泣いたり怖がったりしてしまう。時に、患者に感情移入しすぎてしまい治療の手を止めてしまうことも。

 お芝居に関しては、オリジナルメンバーにも負けないほどの実力がある新木だからこそ、新人らしいフレッシュさをリアルに醸し出している。これまでの役柄を考えると、初々しい演技を見せるのは新鮮だ。特に、藍沢(山下智久)に厳しく指導される中で、たまに褒められるとすごく嬉しそうに笑う姿は実に秀逸である。実際、「藍沢先生に“よくやった”と言われた時は、横峯としてではなく、私自身も何とも言えないぐらい嬉しかったです。この時は、新しくドラマに参加した私の気持ちとも少しリンクしたかもしれません」(引用:公式サイト)と明かしている。ここ最近で新木が演じている役とは、一見真逆のキャラクターのように見えるが、横峯もまた物語が進むにつれて、芯が強い医師に成長していく。その過程を見事に表現している新木もまた、女優として着実に成長しているのではないだろうか。

 一方、馬場もまた、今年はドラマ出演が続いており、女優としてブレイクの年を迎えた。『お前はまだグンマを知らない』(日本テレビ系)や『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』(MBS・TBS系)など、かわいくも肝が据わった役柄で、着々と経験を積んでいる。だが、モグラ女子(参考:馬場ふみか、『お前はまだグンマを知らない』ドSキャラに興奮! 脱いだら凄い“モグラ女子”の魅力)としての延長線上で見ていた人も多いはず。

 しかし、今回の『コード・ブルー』での馬場は、これまでの経歴を全く感じさせず、これからは女優として生きていくという覚悟すら見受けられる。その決意がまるで憑依したかのように馬場演じる雪村は、とにかくプライドが高く向上心も強い。馬場は「雪村は一緒に参加したフェローたちを見下すまではいないと思いますが、“何にも出来ないな”って見ているような感じですね」(引用:公式サイト)と分析。この性格は1stシーズンの冴島(比嘉愛未)を彷彿とさせる。


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