『ひよっこ』三角関係に終止符 片思いが通じ合ったさおりと三男の恋

 「半年に渡って勝手に『ひよっこ』を応援してきましたが、最終回を迎える心の準備ができてきました」ーー9月27日、『ひよっこ』(NHK総合)に番組を繋げる、いわば“朝ドラ入り”の役目を担う『おはよう日本』(NHK総合)での、高瀬耕造アナウンサーによるコメントだ。“ロス”ではなく、最終回を受け入れる覚悟。みなが心の準備をし始めた、最終週「グッバイ、ナミダクン」。散りばめられたいくつもの伏線が回収されていく中で、一方通行に見えたさおり(伊藤沙莉)の思いを三男(泉澤祐希)が受け止めた回は、視聴者の心を和ませる温かなストーリーとなった。

 女優を夢見る時子(佐久間由衣)の心の支えとして“片思い”をし続けた三男。そんな三男の存在が励みであり、“解放してやりたい”と突き動かされた時子は、「ツイッギーそっくりコンテスト」で優勝し、見事女優への階段を駆け上がっていった。みね子(有村架純)を含めた幼馴染の親友3人に嫉妬していたさおりは、時子と三男とは“三角関係”に当たる。女の子が憧れる女性像、スターとして羽ばたいていった時子を敬い、“次は私”と言わんばかりにさおりは三男にアプローチを続けていた。

 「女は永遠に待てない」と言って、いつものように三男への気持ちをぶつけるさおり。思いが溢れたさおりは、三男にいきなりの唇へのキス。さらには見逃した視聴者のために「REPLAY」がかかるユニークな演出っぷりだ。三男はきっと振り向いてくれない。断られることを前提に思い出のキスを迫ったさおり。しかし、三男はさおりの気持ちを受け入れる。何をするにも家族に否定されてきた三男は、上京前に奥茨城村で走った聖火リレーで「俺を忘れねぇでくれ!」と叫んだ。必要とされること。さおりだけでなく、善三(斉藤暁)にも温かく迎えられることが三男は嬉しく、幸せだった。ましてや、三男は片思いし続ける立場をよく知っている。さおりの気持ちが嬉しくないわけがない。

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