土屋太鳳らの目標達成できず ドラマ版『チア☆ダン』は部活劇らしからぬフィナーレに

『チアダン』部活劇らしからぬフィナーレ

 ついにたどり着いた全国大会。会場の下見に訪れた福井西高校「Rockets」のメンバーは、その大きさに本番前から飲み込まれてしまう。そこで逆に会場を飲み込んでしまえと空気を大きく吸い込むわかば(土屋太鳳)に、コーチのあおい(新木優子)は「JETS」ではそれを「自信を吸って不安を吐き出せ」と呼んでいることを教えるのだ。

 9月14日に放送されたTBS系列金曜ドラマ『チア☆ダン』最終話。JETSのある福井中央高校に入学できなかった主人公のわかばの前に転校生の汐里(石井杏奈)が現れ、「打倒JETS」と「全米制覇」のふたつを目標に掲げ部活が発足。メンバーの確保に廃部の危機、ライバル部との衝突や顧問の怪我、そして主要メンバーに訪れるさまざまなトラブル。それらを乗り越えた彼女たちが「打倒JETS」のチャンスを得て、そして「全米制覇」への切符を目指すとなれば、視聴者にとってもこれまでの出来事が走馬灯のように駆け回るはずだろう。

 しかも最終回では丸々1話、全国大会の会場で展開されるという臨場感の中で、Rocketsを支えてきた人々が一同に会す。まさに大団円と呼ぶにふさわしい展開が待っていた。汐里が転校前に通っていた学校のチアダンス部との対峙で、またしても一波乱あると思わせておいて、それをうまくまとめる茉希(山本舞香)の存在。そして「今度は俺の番や」と、会場の外で大きな声でわかばを応援するハル(清水尋也)。ドラマ全体のムードが、これまでとは一変しているように思える。

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