窪田正孝が口下手な役どころを演じる 『ラジエーションハウス』第1話で描いた“病のカメラマン”

『ラジエーションハウス』“病のカメラマン”の奮闘

 ドラマ『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~』(フジテレビ系)が4月8日に第1話の放送を迎えた。本作は、『グランドジャンプ』(集英社)で連載中の同名コミックが原作であり、放射線科“ラジエーションハウス”を舞台に、患者の病とケガの根源を見つけ出す“縁の下のヒーロー”たちの戦いを描く物語。主演の窪田正孝演じる五十嵐唯織は、写真には必ず“真実”が写ると信じている診療放射線技師だ。アメリカから帰国し、甘春杏(本田翼)らが放射線科医として勤務する甘春総合病院で、同じく新人放射線技師の広瀬裕乃(広瀬アリス)と働き始めることになる。

 唯織はコミュニケーションが苦手だが、放射線技師としての腕前は優秀である。しかしその口下手さでなかなか輪に入っていけないところがある役柄だ。一方、杏は甘春総合病院の放射線医で気が強く態度が大きい。唯織とは正反対のタイプであるが、唯織は初恋の相手であり、好意を寄せている。第1話をみた限りでは、本作は医療モノでありながら、ラブストーリーとヒューマンドラマも混ざりあうハートフルな作品であった。

 第1話では、前日に唯織が河川敷で出会っていたカメラマンの菊島(イッセー尾形)が、翌日、救急搬送されて甘春総合病院に運ばれてくる。菊島は頭痛を訴えるが、頭部のCTでは肝心の部分が黒く抜け、病気の手がかりを見つけることができない。どうにかしてその部分を投影しようとする甘春総合病院のメンバーであったが、そこで唯織が機転を利かせ見事投影に成功するのであった。カメラマンと放射線技師という一見接点のないような職種の唯織と菊島だが、“写し出す”というカメラマンとしての仕事で心を通わせる。劇中、放射線技師を”カメラマン”になぞらえて演出し、その功績を魅力的に描いている。さらに放射線科医を「ドクターズドクター」とし、スポットライトの当たりにくい臨床医でない医師についても丁寧に描いた。

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