『集団左遷!!』福山雅治の“がんばり”は奇跡を起こすか? 2つの正義がぶつかりあう

『集団左遷!!』福山雅治は奇跡を起こすか?

 日曜劇場『集団左遷!!』(TBS系)の第2話が4月28日に放送された。

 第1話で、常務取締役の横山輝生(三上博史)に、廃店を回避するためノルマ達成を宣言した蒲田支店長の片岡洋(福山雅治)。「僕はがんばりたい」と伝えたものの行員たちはキョトンとするばかりで、自分たちがリストラ対象であることをよく理解できていない様子。副支店長の真山徹(香川照之)は本部に謝れば助かると反論する。『半沢直樹』の大和田常務や『小さな巨人』の小野田捜査一課長など、表情筋をフルに使ったオーバーアクションで日曜劇場の常連となった香川照之だが、今作で演じるのは受け身な態度の副支店長。これまでと異なるキャラクターが回を追うにつれて変わっていく様子にも注目したい。

 香川の代わりにオーバーアクションを見せるのは主演の福山だ。目を見開いて眉を上下させ感情を前面に押し出す。福山自身にとって新機軸といえるキャラクターだ。なかばヤケになりながら目標達成を呼びかける片岡だが、行員たちにはまったく響かない。それどころか、滝川晃司(神木隆之介)からは「支店長が逆ギレ」したとあきれられる。戦う前から白旗な、まさに“無理ゲー”な状況で「がんばりましょう!」と発する片岡も、1人になると我に返ってため息をつく。とにかく人間くさいのが『集団左遷!!』の福山なのである。

 そんな蒲田支店に本部からの報復が開始される。審査部部長の柘植良春(林泰文)から稟議書類に難癖をつけられたのは序の口で、妨害が本格化する第2話では横溝厚男(迫田孝也)が担当する町田エネラルをめぐってストーリーが展開。金利の引き下げをほのめかす社長の町田良介(市川猿之助)に誠心誠意頭を下げて得たせっかくの取引をライバルの羽田支店に奪われる。裏には本部の横やりがあった。

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