『なつぞら』吉沢亮が初めて見せた心のうち 優しすぎる天陽の幸せを願う

『なつぞら』吉沢亮演じる天陽が切ない

 「東映動画(現・東映アニメーション)」大川博社長の挨拶、スタジオ風景まで、“完コピ”されたPR映像が、5月9日の放送後に話題となった『なつぞら』(NHK総合)。なつ(広瀬すず)と天陽(吉沢亮)が、帯広の映画館で観たディズニー映画『ファンタジア』、および「東洋動画」のPR映像は、なつの人生にとって大きなターニングポイントとなりそうだ。

 ひとりの少女が“夢”を目の当たりにし、人生の進路を決定付けられてしまった瞬間の、神々しさはなんなんだろう。近年の朝ドラでも、『わろてんか』のてん(葵わかな)が「笑い」に、『半分、青い。』の鈴愛(永野芽郁)が「マンガ」に、『まんぷく』の福子(安藤サクラ)が萬平(長谷川博己)の「発明」に、ときめき、心動かされる瞬間が描かれてきた。そして、ヒロインたちが新しい一歩を踏み出す姿が輝くとき、“残される者”が描かれるのが朝ドラでもある。

 『なつぞら』でも、幼少期からなつを人生の師として導いてきた泰樹(草刈正雄)、心の支えとして共に成長してきた天陽に大きな変化が訪れようとしている。泰樹はなつをこの地にとどめるために、長男・照男(清原翔)と結婚させることを画策する。なつの幸せを願ってるからこその行動ではあるが、“暴走”と言っていい動きなのも確か(それがキュートでもあるのだが)。一方、天陽はなつの変化を察し、「(アニメーターになるために)東京に行ったらいい」と告げる。

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