広瀬すずVS貫地谷しほり 『なつぞら』新天地で始まった夢への闘い

『なつぞら』広瀬すずVS貫地谷しほり

 憧れの東洋動画に入社し、充実した日々を過ごすなつ(広瀬すず)。ところが『なつぞら』(NHK総合)第57話では、アニメーター・セカンドのポジションについている大沢麻子(貫地谷しほり)から思いもよらぬ言葉をぶつけられ、落ち込むというよりも、なつにしては珍しく怒っていた。

 現在お世話になっている「風車」の女将・亜矢美(山口智子)にコーディネートされた素敵な洋服を身にまとい、意気揚々と出社するなつ。だがまだ彼女は新人中の新人。自身の性格や生活を理解してもらえていない現在、そのスタイルに込められた意味を勘違いされてもおかしくはない。

 そんな中、なつは麻子に目をつけられてしまう。どうやら彼女は美大卒で、入社してすぐにいまのポジションに大抜擢された、超優秀な人材らしい。アニメーションとは、ラテン語で魂を意味する“アニマ”に由来しており、絵に「魂」を込めようと真剣に向き合っている麻子からすれば、なつの姿は見ていてあまり気持ちのいいものではないのだろう。「会社に何しにきてるんだ?」というものである。なつは麻子から「目障りだからうろちょろするな」という、最上級に厳しい一言までをも引き出してしまうのだ。

 だがなつだって遊びに来ているわけではない。寝ても覚めても頭の中は絵のことでいっぱいで、前から彼女のことをよく知っているものたちは、それを理解している。日々彼女を応援する私たちだってそうだろう。なつは空腹も時間も忘れ、一つひとつの絵に向き合っているが、それにまだ麻子は気がついていないのだ。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる