『ルパンの娘』瀬戸康史が感じたコメディの醍醐味 「人を泣かせるのは簡単で、笑わせるのは難しい」

瀬戸康史が『ルパンの娘』で感じたコメディの醍醐味

 泥棒一家vs警察一家のロミオとジュリエット展開が繰り広げられている木曜劇場『ルパンの娘』(フジテレビ系)。第1話から濃いキャラクターたちの登場に圧倒され、『テルマエ・ロマエ』『翔んで埼玉』などのコメディ作品を手がけてきたスタッフたちの笑いの手にかかっている視聴者も続出している。そんな本作でのロミオ=桜庭和馬役の瀬戸康史にインタビューを行い、コメディドラマ現場での学びについて語ってもらった。(編集部)

「ディズニーの王子様っぽく」


――キャスト発表の際、“武者震い”とのお言葉がありました。

瀬戸康史(以下、瀬戸):「人を泣かせるのは簡単で、人を笑わせるのは難しい」と、役者を始めた17歳くらいの時に噂で聞いたことがあって。今14年くらいやっているけど、本当にそう思っているんです。その中で本格的なコメディ、しかも武内(英樹)監督ということで、ちょっと怖さもあり、役者として挑戦にもなる作品でもあるので、期待と不安が入り交じったような感覚ですね。

――以前から、武内監督とご一緒したかったそうですね。

瀬戸:『翔んで埼玉』も観ましたが、今ノリに乗ってますし、自分としても挑戦してみたい方でした。どういう演出をされるのか、コメディをどう作っているのかが知りたくて。クランクインしてみたら、“笑かそう”というのは本当にいらないんですよね。それだとコントに近くなってしまうので、逆にイヤらしさが出て視聴者が笑ってくれなくなる。照れくさいシーンもあるけど、真剣に演じていれば笑える。それがおもしろいと信じてやっています。

――撮影を終えた中で、とくに印象的だったシーンを教えてください。

瀬戸:深田(恭子)さん演じる華との出会いのキスシーン。あんなに綺麗なシーンですけど、現場は大爆笑だったんですよ。こっちは本当に真面目にやってるんですけど(笑)。これが武内マジックなのかと思いましたね。

――現場に入って感じた監督のすごさは?

瀬戸:セットのこだわりも本当にすごいので、まずは画が綺麗で見とれて、さらに芝居でグッと中に入るっていうのが武内監督なんだなと。僕が何より安心するのは、本番中に監督が笑ってくれることです。

――和馬を作る上で、具体的なアドバイスはありましたか?

瀬戸:“ディズニーの王子様っぽく”っていうのはヒントになっています。華とのシーンは本当にそんな感じで、表情やちょっとした首の動きも参考にしています。ナチュラルじゃないといけないので、難しさはありますけどね。

――クランクイン直後には「悩んでいる」とおっしゃっていましたが、撮影が進んでみていかがですか?

瀬戸:監督から「掴んできたな」とは言われています。でも、自分の中では「こういうことかな」としっくりくるところと、ちょっとまだよくわからないところがあって、完全体ではありません。監督が求めているものを表現できないっていうのは、すごく悔しいです。

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