採掘系FPS『Deep Rock Galactic』の中毒者が続出? 『Steam』売り上げランキング分析

 PCゲームのダウンロード販売プラットフォーム「Steam」より、「売り上げ上位+独立系開発会社+日本語対応」に絞って、ランキングをチェックしていく本コーナー。今回は3月11日19時時点でのランキングにフォーカスし、売り上げトップの新作『Deep Rock Galactic』を紹介しよう。

Steam公式サイトより(3月11日19時時点)

中毒者を生む、“採掘系”ゲームの新展開

 2月28日、開発進行中のアーリーアークセス・タイトルとしてリリースされた『Deep Rock Galactic』は、いわゆる“FPS”(ファースト・パーソン・シューティング)系のアクションだ。FPSというと、「一人称視点で人と撃ち合うゲーム」を想像するかもしれないが、本作は“Co-op”と呼ばれるジャンルで、つまり“協力プレイ”がメインになる。現状では最大4人でチームを組み、ミッションの達成に挑むことになる。

 舞台は貴重な資源が多く眠る銀河系の惑星。プレイヤーは現地で採掘を行うドワーフとなり、貴重な鉱石を持ち帰ることを目的に、危険な洞窟を切り開いていく。

(C)2018 Ghost Ship Games ApS. Developed by Ghost Ship Games. Published by Coffee Stain Publishing. Deep Rock Galactic and the Deep Rock Galactic logo are trademarks of Ghost Ship Games. All rights reserved.

 シミュレーションゲームや『マインクラフト』のようなサンドボックスゲームも含め、「採掘」というミッション、あるいは「惑星開拓」という世界観を好むゲーマーは多い。ただ、そうしたゲームはどうしても決まった“作業”が多くなりがちだ。しかし本作は、単純作業の繰り返しにはならない。自動生成され、プレイごとに形を変えるステージ(洞窟)は常に新鮮で、目の前にあるあらゆるものが破壊できるため、決まった攻略ルートも存在しない。

 また、クラス(職業)も、現状では4つから選ぶことができ、チーム編成によっても採掘任務の進め方は大きく変わってくる。行く手を阻むエイリアンを倒すことに特化した「ガンナー」、洞窟内を明るく照らし、チームの作業効率を高める「スカウト」、固い岩盤を砕き、道を拓く「ドリラー」、タレットなどを使ってチームの動きをサポートする「エンジニア」と、役割もさまざまで、一つのクラスでやりこむことも、気分によってプレイスタイルを変えることも可能だ。武器の違う4人編成、という意味では、ゲーム性は異なるものの、『スプラトゥーン』的な楽しさを思い浮かべるとわかりやすいかもしれない。ミッションをクリアし、経験値を獲得して、装備をアップグレードしていく、というやり込み要素も、もちろんある。

 現状でも、本作で“採掘中毒”になっているプレイヤーは多いが、アーリーアクセス版で日々進化していくタイトルでもあり、洞窟の構造やエイリアン、そしてクラスの追加なども、随時行われていくようだ。採掘作業が現実の仕事に影響しないよう注意しつつ、遊び続けたいタイトルである。

その他、ロングテールで売れ続ける人気作も

 さて、ランキング全体を眺めてみると、新作と呼べるのは本作と、3月10日発売の美少女系パズルゲーム『Tropical Liquor』くらいで、その他は先週のランキングで紹介した『Slay the Spire』、『RimWorld』のほか、歴史的名作と名高いドット絵RPG『Undertale』、釜に入った男が山を登るシュールなアクションと理不尽なゲームバランスで、昨年来、ネット配信の人気作となっている『Getting Over It』など、多様な作品が揃っている。

 ゲーム自体のバージョンアップや、ゲーム実況動画のブレイクなどで、ロングテールで売れ続けるのも、在庫の問題がなく、DLで簡単に購入できるPCゲームの特徴だ。売上ランキングを時折チェックすると、思わぬどハマりゲームに出会えるかもしれない。

(文=橋川良寛)

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