『ファイナルファイト』『天地を喰らうⅡ』……往年の名作が詰まった『カプコン ベルトアクション コレクション』発売迫る

『ファイナルファイト』『天地を喰らうⅡ』……往年の名作が詰まった『カプコン ベルトアクション コレクション』発売迫る

 カプコンは9月20日、Nintendo Switch/PS4/PC向けにダウンロード配信ソフト『カプコン ベルトアクション コレクション』を発売する。本作はタイトル通り、カプコンが過去に発売したベルトスクロールアクションゲームを7作品収録したソフト。『ファイナルファイト』や『天地を喰らうⅡ 赤壁の戦い』などのメジャータイトルもラインナップされており、30代~40代のオールドスクールなゲームユーザーにとっては馴染み深く感じられるのではないだろうか。気になる収録作品の全容は以下の通りである。

収録作品一覧

ファイナルファイト
ザ・キングオブドラゴンズ
キャプテンコマンドー
ナイツ オブ ザ ラウンド
天地を喰らうⅡ 赤壁の戦い
パワードギア
バトルサーキット

 『カプコン ベルトアクション コレクション』でプレイできる各作品は、そのまま移植されているのではなく、協力プレイに特化したオンラインプレイ機能が備わっている。1人では攻略が難しい場面でも、ネットワークを介して複数人で挑めば自ずと光明が見えてくるだろう。またNintendo Switch版はJoy- Conをシェアすることで、オンラインではなくローカルな協力プレイも行える。その場に居合わせた友人や家族と楽しくゲームを遊びたい際に一役買ってくれそうだ。通常ではお目にかかれないイラストや開発資料を閲覧できるギャラリーも、熱心なファンにとっては嬉しいモードかもしれない。

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 とは言うものの、10代や20代といった若年層ユーザーの中には、「そもそもベルトアクションってどんなゲーム?」と首をかしげる方がいるかもしれない。そこでまずは、ベルトスクロールアクション作品が持つ基本的なゲームシステム、そして1980年代から1990年代のビデオゲーム文化でどのような立ち位置だったのか、大まかに振り返ってみよう。

1980年代~1990年代に花開いたベルトスクロールアクション

 ベルトスクロールアクションとは、簡単に言うと「立ちはだかる障害を突破して、決められた進行方向に進んでいくアクションゲーム」だ。立ちはだかる障害はゲーム作品によって様々だが、大抵の場合はプレイヤーを妨害する敵キャラクターである。ちなみにベルトスクロールとカテゴライズされる理由は、横方向に展開されたステージを「固定画面→スクロール→固定画面」と徐々に進む様子がベルト状に見えたからだと言う。しかし難しく捉える必要はないので、初心者の方は「敵キャラをパンチやキックで倒しつつゴールに向かって進むアクションゲーム」と覚えておけば大丈夫だ。

 ベルトスクロールアクション作品は、「ゲームと言えばゲームセンターでプレイするもの」というアーケードゲーム文化が定着していた1980年代後半から増え始める。代表的なのは、カプコンが1989年にアーケードゲームとして稼働させた『ファイナルファイト』だろう。画面内に大きく描かれたキャラクターがダイナミックにアクションする様は、多くのゲームユーザーに衝撃を与えた。その後、カプコンだけでなく他のゲームメーカーからもフォロワータイトルが登場する。こうしたムーブメントは、家庭用ゲーム機がビデオゲームのスタンダードとなりつつあった1990年代になっても途切れることはなく、定期的に新作が作られていくことになった。

初移植となる『パワードギア』『バトルサーキット』に注目

 『カプコン ベルトアクション コレクション』に収録されるベルトスクロールアクション作品はどれも魅力的だが、特に注目したいのは『パワード ギア』と『バトルサーキット』だ。なぜなら、両作品とも今回が家庭用ゲーム作品への初移植となるからである。

 『パワード ギア』は、人間ではなくVA(ヴァリアントアーマー)と呼ばれるロボットを操作する。目立ったゲームシステムとして、パーツを各部位に装備して能力を変えられるカスタマイズ要素があり、協力プレイでは味方のロボット同士で威力の高い合体攻撃も行える。言わずもがな、ロボット好きには特にオススメしたい作品だ。

 『バトルサーキット』は、ゲーム内のコインでキャラクターの性能が変動するシステムを採用している。敵キャラをノックアウトするアクションだけでなく、コインを効率よく回収してキャラクターの強化に繋げる戦略性も重要だ。協力プレイも実装されており、同時に4人までのプレイヤーが参加できる。特に爽快感溢れる演出を伴う「シンクロバースト(必殺技)」は、一見の価値があるだろう。

 ダウンロード版から遅れて3か月後の12月6日には、ソフト本体とBSサイズポスターやポストカードがついてくるコレクターズ・ボックス版も発売される。どちらを手に取るかはユーザーの好みになるが、ゲーム内容に差は無いので安心してもらいたい。

 『カプコン ベルトアクション コレクション』の収録作品は、ゲーム内容に違いはあれど、2018年の今プレイしても色あせない名作が揃っている。過去に遊んだ作品はノスタルジックな思いと一緒に楽めるし、未経験の場合は新規開拓するつもりでプレイすれば新鮮な気持ちを味わえるはずだ。ベルトスクロールアクションに興味を持ったユーザーは、プレイを検討してみてはどうだろうか。

■龍田優貴
ゲームの尻を追いかけまわすフリーライター。時代やテクノロジーと共に移り変わるゲームカルチャーに目が無い好事家。『アプリゲット』『財経新聞』などで執筆。
個人的なオールタイムベストゲームは「ファミコン探偵倶楽部」シリーズ。
Twitter:@yuki_365bit

カプコン ベルトアクション コレクション

■カプコン ベルトアクション コレクション
対応ハード:Nintendo Switch™ / PlayStation®4 / Xbox One / Steam
ジャンル:ベルトスクロールアクション
プレイ人数:1人~最大4人(オンライン2~最大8人)
※タイトルによって最大同時プレイ人数が異なります。
CERO:B(12歳以上対象)
発売日:
【 ダウンロード版 】
Nintendo Switch / PS4 / Xbox One
2018年9月20日(木)
Steam  配信日未定

【 パッケージ版 】
Nintendo Switch / PS4  
2018年12月6日(木)

希望小売価格:
【 ダウンロード版 】
Nintendo Switch / PS4 / Steam  各 3,056円+税
Xbox One  3,080円+税

【 パッケージ版 】
Nintendo Switch / PS4
[ 通常版 ] 各 3,300円+税
[ コレクターズ・ボックス ] 各 5,800円+税
※Xbox One、Steamはダウンロード版のみの販売となります。

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