Samsungの折り畳み型スマホはタブレットにもなる? 中国・韓国メーカーで技術革新進む

Samsungの折り畳みスマホはタブレットにもなる?

 スマホOSのAndroidを提供しているGoogleは、先日、同社が開発したAndroidスマホ「Pixel 3/3 XL」を発表したことで大きな存在感を示した。対して、Androidスマホで世界トップシェアを堅守しているSamsungも、来月にAndroidスマホ業界に大きなインパクトを与える発表を行いそうだ。

Samsungモバイル部門のCEOが発言

 海外メディアCNETは、12日、Samsungモバイル部門のCEOであるDJ Koh氏の折り畳み型スマホに関する発言を報じた。折り畳み型スマホとは、スマホ本体の中央部から折り畳めるスマホのことである。同社が折り畳み型スマホを発表するという噂は以前からあるのだが、ディスプレイを折り畳むためのヒンジ(ガラケーで言うところのちょうつがい部分)がなく、ディスプレイ自体が曲がると言われている。同社の折り畳み型スマホに関するコンセプト動画も、過去に公開されている(下の動画参照)。

014 Samsung Flexible OLED Display Phone and Tab Concept

 同氏によると、来月に開催される同社開発者会議において発表される折り畳み型スマホは、広げるとマルチタスク機能を実装したタブレットのように使えるのだ。つまり、iPadで実行できるようなアプリの複数起動に対応する、というわけである。

 また、同氏はGalaxy Noteシリーズを初めてリリースした時、競合他社は大きな画面のスマホシリーズなど「発表時点で死んでいる」と揶揄したことを引き合いに出したうえで、現実にはiPhoneシリーズやPixelシリーズがディスプレイ大型化の方向に進化して成功していることを指摘した。こうした現在のスマホのトレンドを鑑みて、同氏は「折り畳み型スマホを販売開始した時には、それらはニッチ市場となるかも知れないが、この市場は間違いなく成長するだろう」とも述べている。

海外メディアの反応

 Samsungモバイル部門CEOの発言を報じたCNETは、折り畳み型スマホの登場は進化があまり見られなくなり停滞気味なスマホ市場に新たなイノベーションを呼び込むのではないか、と評している。そして、Samsungが折り畳み型スマホにおいて先駆者となれば同社の評価は上がるだろう、ともコメントした。

 海外総合ニュースメディア『INQUISITER』は、12日、折り畳み型スマホの問題点を指摘した記事を公開した。その記事では件のタイプのスマホは、完全に「フラット」に折り畳めないと、折り畳んだ時の端末の厚さが「実体のあるもの」のように感じてしまうだろう、と述べている。また、バッテリーを端末に実装するスペースを確保する問題も生じるだろう、とのこと。さらに、折り畳み型スマホは通常のスマホより高価格となり操作も複雑になることに言及して、こうした傾向は平均的な消費者のニーズに応えないだろう、とも評している。

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