新MacBook Airは誰にでも勧められる優等生! そのアップデート内容に迫る

新MacBook Airアップデート内容に迫る

 10月30日、Appleの基調講演が行われた。

 会場はBlooklyn Academy of Music(BAM)。150年以上の歴史を持つ伝統ある劇場でありながら、常に次世代をリードしてきたパフォーミング・アーツの発信地だ。

 イベントに登壇したAppleのCEO・ティム・クックは「Appleは、ユーザがクリエイティビティを発揮できるよう常に注視しています。本日は我々のプロダクトのなかでも最も重要なツールである、Macのお話から始めましょう」と始めた。最初に発表されたのはMacBook Air(以下・MBA)だ。

 MBAは2015年を最後にアップデートされていない。同年に新たなラインとして「MacBook」が登場(2010年ぶりの「復帰」でもある)、ポータブルノートブックの役目を譲った形になっていた。

 MBAは3年分のアップデートを一気にひきうける形で大きく刷新された。11インチモデルは廃盤となり、13インチのみとなる。ここでは、アップデートされた内容と既存のラインアップの中での位置づけについて見ていこう。

完全刷新されたAirの中身

 ディスプレイには、MBAとしては初の13.3インチRetinaディスプレイが採用された。待望のアップデートであり、基調講演でも強調された部分だ。ピクセル数は2560 x 1600と、同インチのMacBook Pro(以下・MBP)と同スペックだと思われる。なお、11インチのモデルは10月末で廃盤となっている。

 プロセッサには第8世代(Coffee Lake)の1.6GHz Intel Core i5デュアルコアが搭載された。インテルの型番を見ると「Core i5-8210Y」というCPUが採用されており、末尾のアルファベットが「Y」なのを見ると、モバイル用低消費電力CPUであることがわかる。従来のMBAはMBPシリーズと同じ「U」シリーズのCPUを採用していたが、今回の刷新において、MacBookと同じ「Y」シリーズのCPUが採用された。ただし、MacBookに採用されたCPUのTDPは4.5Wだが、今回Airに搭載されたものはTDP7Wと、少しW数が向上しているため、パフォーマンスとバッテリライフのバランスが図られていると思われる。

 インターフェイスも新しくなり、Thunderbolt 3ポートが2機搭載された。なお、Thunderbolt 3はポートにUSB-Cを採用しているため、もしUSB-C対応機器を持っている場合にはケーブル1本で簡単に接続できる。旧来のUSB-Aポートが必要な場合は、別途変換アダプタなどが必要だ。電源や周辺機器との接続に利用できるほか、Thunderbolt 3の高速伝送を活かした外付けGPUの利用などもでき、一つのポートで多様な拡張性を実現した。

 また、キーボードには第3世代のバタフライ構造キーボードが採用されている。同社のノートブックの中では最新の機構であり、打鍵感は更に快適になっているようだ。キーボード右上にはTouch IDが搭載され、これはApple内製のT2チップにより可動している。CPUと直接遣り取りをするT2チップの採用により、セキュアなアーキテクチャを実現した。

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