死角なしのゲーミングスマホ、ASUS「ROG Phone」が国内発売へ

ASUS「ROG Phone」が国内発売

 ASUS JAPANは11月16日にゲーミングブランドの「ROG」としてゲームに特化したAndroidスマートフォン「ROG Phone(アールオージーフォン)」とそのアクセサリーを発表した。価格は「ROG Phone」本体が11万9000円(+税)となる。

 「ROG Phone」の特筆すべき点はオーバークロック仕様のSnapdragon 845を搭載している点、ゲームをプレイすることに特化したソフトウェア機能、そしてモバイルゲームをより快適にプレイするためのアクセサリーの充実度である。

「ROG Phone」ファミリー

 

ガチゲーマー専用デバイス「ROG Phone」

 Android OSはAndroid 8.1 Oreoを採用。RAM容量は8GB、内蔵ストレージは512GBとどちらもスマートフォン最高クラスだ。ディスプレイは6インチの有機EL、バッテリー容量は4000mAh、Wi-Fi規格ではIEEE802.11 a/b/g/n/ac/adに対応している。ディスプレイは応答速度が1ms、DCI-P3 108%、コントラスト比100,100:1、HDRに対応。メインカメラはSony IMX 363を搭載したデュアルカメラを採用。120度の広角レンズとの組み合わせになる。

GPUやCPU、本体温度などが確認できる

 今回搭載されているクアルコムのSnapdragon 845はクアルコムの協力のもと、オーバークロックされたモデルで定格周波数が2.96GHzとなっている。このオーバークロックモデルは「ROG Phone」のみに搭載しており、ほかのどのスマートフォンにも採用されていない。端末性能を数値化するAnTutuでは「ROG Phone」は30万点を超えており、オーバークロックされていないSnapdragon 845と比べて約3万点ほど高い数値となる。スマートフォン向けにリリースされているほぼすべてのゲームが快適にプレイ可能だ。

AnTutu benchmark テストの結果

 そして、オーバークロックするとどうしても発熱問題がつきまとってくるが、「ROG Phone」では多くの対策が施されている。一つは本体内部に仕組まれているカーボン冷却パッドと同性ヒートスプレッダーである。これらを統合して3Dベイパーチャンバーシステムと呼称しており、冷却性能がグンと向上している。その他にもAeroActive Coolerと呼ばれる外付けするクーラーユニットも同梱しており、ファンスピードを制御することも可能だ。

冷却するためのモジュール

 バッテリー容量は4000mAhと6インチスマートフォンクラスではメジャーとなりつつある容量だが、「ROG Phone」独自の高速充電技術「ROG HyperCharge Technology」を用いることで30分で60%の充電を可能にした。

ゲームを有利に進めることができる「AirTrigger」

 ゲームをプレイするうえで大切な操作性の面では、「AirTrigger」が大活躍してくれる。超音波タッチセンサー技術を用いた同機能はディスプレイ上部の左右をコントローラーのトリガーとして機能するものだ。各センサーを好きな場所にタップ場所を指定できるため、レースゲームやシューティングゲームなど、タッチを激しく多用するゲームで役立つだろう。グラフィックが綺麗でより多くの要素を詰め込んだアクションゲームやシューティングゲームでは、複雑でやりにくい操作を求められることが多いが、この「AirTrigger」を使うことでコンソールコントローラーに近い操作性を実現することができる。一方で、PUBG Mobileでもこの「AirTrigger」を使うことは一応は可能だが、公式で認められたツールではないため、使用は自己責任になることも。

ROG Phone AirTrigger (エアートリガー)DEMO

 また、ASUS スマートフォンに搭載され続けてきた、Game Centerと呼ばれる機能が「ROG Phone」ではよりカスタマイズされて搭載している。Game Centerではゲーム中の通知や着信をオフにしたり、「AirTrigger」の位置の調整、マクロ、ゲームのリフレッシュレート、クロックを変更できる。PUBGなどの高性能なゲームはリフレッシュレートやクロックを最大まで上げ、ライトゲームではリフレッシュレートを抑えるなど、ゲームに応じでプレイ環境を変更できる。

Game Center

充実のアクセサリー

 「ROG Phone」ではモバイルゲームの世界が広がる様々なアクセサリーが用意されている。デュアルスクリーンで同時表示できる「TWINVIEW DOCK」では上下にディスプレイを用意することでそれぞれ2つのアプリを同時に起動できる。下ではゲーム画面、上ではYoutubeやゲームの攻略情報を調べるなど、できることは幅広い。勿論、ゲームアプリを2つ同時に開くこともできるため、IngressとポケモンGoといった組み合わせも良いだろう。バッテリー容量は「ROG Phone」と「TWINVIEW DOCK」を合体させた10,000mAhとなっており、かなり大容量である。背面インターフェースにはSDカードリーダーも備わっており、録画したゲームプレイ画面を保存したりすることもできる。

 もはやここまでくればPCと変わらない体験が可能な「MOBILE DESKTOP DOCK」ではキーボードとマウス、モニターを接続できるドックも用意されている。

 キーボードの配置をユーザー自身で設定する必要がある。一部ゲームはすでに最適化されている。インターフェースは次の通り。S/PDIF出力・HDMI・マイク入力・DisplayPort(出力・入力)、USB Type-A(USB3.1 / Gen1)×4、USB Type-C(充電用)、SDはカードリーダー、microUSB 3.0(PC入力)。

 他にも大画面にワイヤレス接続できる「WiGig Dock」では、IEEE 802.11 adをフル活用しており、ワイヤレスながらも遅延が目視では確認できないほどの追従性だ。またNASにすることも可能で、260MBの動画であれば1秒かからずに転送することもできた。

 また物理コントローラー「GAMEVICE」を「ROG Phone」と接続することも可能に。ワイヤレス接続ではなく、USB Type-Cの直販的な接続により、遅延がまったくないゲーム環境を実現できる。

 それぞれのアクセサリーの価格については「TWINVIEW DOCK」が34,800円、「MOBILE DESKTOP DOCK」が22,800円、「GAMEVICE」が8,980円、「WiGig Dock」が34,800円だ。なお、ASUS Storeや直営店の直販価格ASUS Store Akasakaでは本体とアクセサリー5つをセットにした「ROG Phone コンプリートセット」も販売予定で、価格は19万9500円となっている。

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参考:ASUS

■佐々木翼
モバイル製品などのガジェットに詳しいフリーライター。モバイルメディアの「ガジェットギーク」も個人運営している。

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