夕闇に誘いし漆黒の天使達、1stAL記念インタビュー「“カッコいい”に“おもろい”を乗せたら“バカ“になる」

夕闇に誘いし漆黒の天使達インタビュー

 人気YouTuberにしてコミック系ラウドバンドでもある「夕闇に誘いし漆黒の天使達(エンジェル)」が4月3日、1stフルアルバム『はじめての夕闇に誘いし漆黒の天使達』をリリース。13日には全国ツアー「はじめて」の開幕も迫っており、音楽面に注目が集まっている。ほぼ毎日、YouTubeに笑える動画をアップしながら、音楽にもガチで取り組むという、類を見ない活動形態で多くのファンを獲得している彼ら。リアルサウンド テックでは、そんな彼らの活動歴からそのスタンス、1stフルアルバムに込めた思いや今後の展望まで、じっくりと聞いた。(編集部)
※記事の最後に【メンバーサイン入りチェキのプレゼント(3名様)】あり。


※写真は左から、にっち(Dr.)、千葉(Gt.)、小柳(Vo.)、ともやん(Ba.)。千葉が装着しているガントレットは、人気YouTuberグループ「東海オンエア」とのコラボ動画にて背負わされた、一ヶ月つけ続けるという「十字架」(罰ゲーム的なもの)である。

夕闇に誘いし漆黒の天使達、結成秘話を語る

ーー当サイト初登場ということで、まずはバンドの結成と、YouTubeでの活動を始めた経緯から聞かせてください。

小柳:千葉以外、高校が一緒で、学校内で組んでいたバンドが元になっていて、バンド名も当時のままなんですよね。最初は校内だけの活動だったんですけど、ライブハウスにも出ようということになって、初めて外でライブしたのが、「ホーム」と言っている『Thunder Snake ATSUGI(以下、Thunder Snake)』で。オリジナル曲もあったかどうか、というくらいのレベルで、そこから本格的にスタートした感じですね。そこから徐々にオリジナル曲を作っていって、コピーと半々になって、全部オリジナル曲になって、半年くらいしてから動画投稿を始めた感じです。それも、メンバーから言い出したんじゃなくて、第三者から言われて(笑)。『Thunder Snake』のブッキング担当者ーーいまは店長なんですけど、その人が「バンド、ちゃんとやろうぜ」と言ってくれて、そのなかで「動画も流行っているから、やってみたら?」という話になったんですよ。

ーーなるほど。面白いメンバーだから、何か別の表現もできるんじゃないか、という提案ですね。

ともやん:俺らが18歳の秋くらいかな。

小柳:YouTuberという言葉が出てきて、ちょっとたったくらい。そこで金を稼ぐつもりなんてなくて、本当にツイッターを始めるくらいのノリでしたね。

ーーバンドのPR、という側面が大きかったでしょうか?

小柳:そうですね。カッコいいバンドがYouTuberっぽいドキュメント映像を上げるのはシャバいと思っていたんですけど、僕らはコミックバンドで、ライブでもふざけているから、動画でふざけても一緒かなと。最初はYouTuberの真似事で、週一の投稿を始めた、という感じです。

ーーそんななかで、公募により千葉さんが加入しました。

小柳:泣く泣くそうなりました。ツイッターで募集をかけたら、応募総数が2件で。メンバーの見た目のバランスから、プラスアルファになる容姿の人がいいよね、という話をしていて、一人目が変なメガネの人だったんです(笑)。

ーーそれはそれで面白そうです(笑)。

小柳:そうそう、それはそれでよかったんですけど、ちょっと待とうと。そんななかで千葉が応募してきて。ビジュアルもいまより尖っていたし、神奈川のバンドなのに「千葉県から通えます」というのもパンチが効いていていいなと(笑)。

にっち:千葉から町田のスタジオまで、毎回通うって(笑)。

小柳:そのときに、おかしいやつだって気づけばよかったんですけどね(笑)。最初はとりあえず既存曲を送って、スタジオで合わせてみようと。バンドのインタビューだと、よく「スタジオに入って一緒に演奏してみたら、グルーヴがバチッと決まって、こいつしかいないなと思った」みたいに言いますけど、全然フィーリングが合ってなかったんですよ。

一同:(笑)。

小柳:もう、弾いてもらわないほうがいいくらい(笑)。でも、パンチがあったのと、やっぱり女子ウケしそうな容姿だったから、そのまま来てくれと。ボーカルがこれで裸一貫でやってるので、サイドがファンを引っ張って来なきゃいけないですから。もともとは俺らにはない、ザ・バンドマンみたいな見た目だったんですよ。

ともやん:髪型もいまより短くて、チャラい風だったんです。で、こいつかなと(笑)。

にっち:特に反対もなく、ヌルっと入りましたね。スタジオのあと、近くのデニーズに行って、「……入る?」「……入る」みたいな感じで(笑)。

ともやん:もういいよ、千葉の話は(笑)。

小柳:ここ、2行でまとめといてください(笑)。


ーーそう言わず、千葉さんにも聞かせてください(笑)。千葉さんはなぜ、他県から通ってまでこのバンドに入りたいと思ったんですか?

千葉:これ、あんまり話してないんですけど、たまたま夕闇のツイッターが流れてきたんですよ。ついていた動画がライブハウスで盆踊りしている映像で、それが衝撃的すぎて。その魅力に惹かれてしまったからです。

ともやん:ちゃんとバカだったな(笑)。

ーーそうしていまの体制が整ったと。高校時代の楽曲を聴いて恥ずかしがる動画もありましたが、そもそも皆さんは、どんな音楽に触れてきたのでしょうか?

小柳:僕はX JAPANを聴いて「ヤバいな」と思って、そこから中学くらいまではずっとビジュアル系を聴いていました。あとはアイドルも好きで、深く掘っているのはその2つですね。流行りの音楽もいろいろ聴いて、結果的にそれが相まって、いまの音楽につながっているのかなと。

ーー確かに、ヘビーな音とキャッチーなメロディに、ビジュアル系もアイドル曲も生きていますね。みなさんはどうですか?

ともやん:メンバーみんな趣味が違うんですよね。僕はベタなポップスから入って、中2のときにロックバンドというものに出会って、しばらく広く浅くいろいろ聞いて。こういうヘビーな音楽に出会ったのは高校生で、ヒップホップを聴いたり、アイドルを聴いたり、ジャニーズを聴いたり、けっこうバラバラで。そのぶん、いろんなところから刺激を受けてきたという実感はありますね。

にっち:僕はアニメが好きで、アニソンからバンドに興味を持ちました。『BLEACH』の主題歌(「~アスタリスク~」)をやっていたORANGE RANGEさんとか。そこからポップスはほとんど聴かずに、バンドばっかでしたね。中学生の時にONE OK ROCKやSPYAIRに出会って、だんだんとヘビーな音楽にハマっていって、いまに至ると。

ーー千葉さんはJ-POPの有名曲をほとんど知らないことでもお馴染みですが、どんな音楽に触れてきたのでしょう?

小柳:こいつは子守唄がスクリレックスで……。

一同:(笑)。

千葉:バンドを聴き始めたのは、中学の友達にGLAYを勧められたのがきっかけだったんですけど、その友達がすべて握っている感じで。X JAPANとか、L’Arc~en~Cielとかも聴かせてもらったし、ギターを始めたのも彼の影響ですね。

小柳:恩人じゃん。そいつ入れよう?(笑)

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