『ストレンジャー・シングス』位置情報スマホゲームに加え、新タイトル開発も……Netflix“ゲーム産業本格参戦”の意義

Netflix、ゲーム産業本格参入の意義

 アメリカの映像ストリーミング配信大手Netflixが、6月11日から13日に米国ロサンゼルスで開催されたビデオゲーム関連イベント『E3(Electronic Entertainment Expo)』の『E3 2019 panel』に参加した。

発表の一つは『Stranger Things 3: The Game』

 事前に予告された通り、発表の一つは、『Stranger Things 3: The Game』についてだった。Netflix オリジナルで、80年代をテーマにし、米国インディアナ州を舞台に繰り広げられるSFホラードラマシリーズの『Stranger Things(ストレンジャー・シングス)』をゲーム化する。

 ビジュアルは16ビットのアートスタイルを用い、80年代のマンガのレトロな雰囲気をグラフィックに落とし込む。過去の作品『Stranger Things:The Game』と同じく頭上からの角度でプレイするが、今回異なる点は、1人でも2人でもプレイできること。ゲーム内では、イレブン、マイク、ダスティン、ルーカス、ウィル、ホッパー、ジョイス、ジョナサン、ステーブ、ビリーといった12の個性的なキャラクターを操ることが可能だ。

 『Stranger Things 3: The Game』は、2019年7月4日にNintendo Switch、Xbox One、PlayStation 4、Mac, PC、iOS、Androidでリリースされる予定。開発を担当したのは『The Dark Crystal: Age of Resistance Tactics』も手掛けた米国テキサス州にあるゲーム開発会社BonusXPだ。

 The Next Webは、「ビデオストリーミングで不動の地位を築くNetflixが、満を持してゲーム業界に本格参入する」と報じた(参考:Netflix is launching two Stranger Things games)。

サプライズは“モバイル位置ゲーム”

 サプライズだったのは、現在開発中という『Stranger Things』のもう一つのゲームだ。Netflixは、フィンランド・ヘルシンキにあるゲーム開発会社Next Gamesをパートナーに迎え、『Stranger Things』のモバイルゲームを製作する。Netflixの発表によると、パズルRPG位置ゲームで、プレイヤーは歩き回り、出現する邪悪な者を相手に仲間と共に戦うというものだ。Next Gamesは、グーグルマップ・インテグレーションを使用しているため、友達と近所を探索しプレイすることが可能だ。

「友情や不思議な冒険といった豊かで濃密なテーマをモバイル端末という手のひらサイズの気軽なエンターテイメントとして届けることに集中しています」とNext GamesのCEOであるテーム・フータネン氏は語っている。

 Next Gamesは、ポケモンGOを開発したナイアンティックに続き、位置ゲームをけん引する存在だ。同じくグーグルマップを使用する『The Walking Dead: Our World』も開発した。Next Gamesが開発する『Stranger Things』のゲームは、過去の作品とは全く趣が異なることは明らかだが、ゲームのタイトル名は、まだ公表されていない。iOSとAndroidで、2020年にリリース予定だという。

 The Vergeは、「新たな『Stranger Things』のモバイルゲームは、『ポケモンGO』に似ている」と報じた。モバイル位置ゲームといえば、スクウェア・エニックスが6月3日に、『Dragon Quest Walk(ドラゴンクエストウォーク)』を発表したばかりだ。

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