伊沢拓司率いるQuizKnockの動画はなぜ面白い? “クイズ王”ならではの企画力に迫る

 クイズって、やっぱりおもしろい。QuizKnockの動画をみているといつもそう思う。テレビで観てきたクイズバラエティ番組を更新する勢いすらあるのではないかと。

 “クイズ”に特化した動画を週4~5本アップしているYouTubeチャンネル・QuizKnockは、東大生クイズ王の伊沢拓司を中心とするクイズプレイヤーたちによって構成されている。登録者は77万人、総再生回数は3億回越え(2019年7月22日現在)と、成長著しいチャンネルだ。彼らの動画はなぜここまでおもしろいのか? なぜ次々に再生ボタンを押してしまうのだろう? そんな理由の一端に迫っていきたい。

流行りや定番に加えられる“ひねり”の巧さ

 まずもって飛び抜けているのは、一つひとつの動画のクオリティ、そして彼らの企画力の高さだろう。QuizKnockの動画には、ナンジャモンジャゲームなどのボードゲームやテレビのクイズバラエティ番組を基にしたものから、まったくのゼロベースで作り上げられるものまで、たくさんのおもしろい企画があるわけだが、そのすべての動画に今までに観たことのない“ひねり”が効いている印象だ。

東大生のあだ名の付け方独特すぎwww10文字以上縛りインテリナンジャモンジャゲーム

 具体的な例として取り上げたいのは、「Google翻訳翻訳クイズ」というクイズ企画を披露した動画。言わずもがな高精度を誇るGoogleの翻訳機能だが、日本語で書かれたクイズ問題を英語→中国語→ロシア語への翻訳を経て最後に再び日本語へと変換するとどうなるか、元の問題文からはかなりかけ離れたなものになるであろうその問題を解いてみるというものだ。たとえば「日の丸弁当において、ご飯の中央に乗せられる食材は何?」という問題が、「日光の米の中心部にはどんな食材を置くことができますか?」と変換されてしまうなど、元の問題文を導き出す推理力が求められる、文字通り“ひねりの効いた”動画になっていた。

【何これ】Google翻訳しまくったら意味不明すぎww

 しかし驚いてしまうのは、すごく変な問題文になっていても、答えを導き出してしまうメンバーがいること。他にも、コンピュータを使っているとたまに目にするだろう“文字化け”に焦点を当てそれを読み解くことに挑戦する企画や、問題文を1文字ずつ開けていきできるだけ早く解答を導き出す企画など、高次元のクイズにチャレンジしながらもしっかりと解けてしまうのだから、ほんとうに恐ろしい……。東大生を中心にした頭のいい人たちが作り上げる動画というのは、それだけで特異的な魅力を発するのだ。

【わりと読めた】東大生なら文字化けも読めるようになるのか?【検証】

 一般的に“頭のいい”とされる東大生が、ある事柄に挑戦してみたらどうなるか。そうした視点が介入する動画もやはり人気コンテンツだと言えるだろう。たとえば灘中学校や開成中学校といった名門中学の入試問題を解いてみたり、Googleの入社試験に挑戦してみたり。あるいは読書感想文をどれだけ早く書けるか、ということを真剣に競い合ってみるなど、そこには常に彼らへの“期待”がはらんでいるように思う。そうしていつも視聴者の期待を上回る結果が出てしまうのだから、これほどの楽しさはないのだ。

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